4:お帰りください! お客様

 塀を飛び越えて、お屋敷の敷地に侵入した性別のよくわからないパーティ。取り敢えずお庭には誰もいなかったので一安心して次に進む。


GM:さて、建物の方の出入り口は……まあ玄関と勝手口、あとテラスのとこくらいかな

リン:勝手口から入ろうよ

アムラシウス:勝手口から勝手に入ろう

リン:言わないで置いたことを……

ティグリス:爆笑ギャグ

GM:アッハイ。まあそういうなら勝手口は勝手に開けられますね。鍵などはかかってないよ

ジャスミン:審議中……

GM:君の妹分に言いなさい

アムラシウス:では大手を振って侵入

ジャスミン:ここからは室内なのでドルイド無双はおしまいです。

GM:(コロコロ……)あっ

リン:?

GM/??「えっ」

ティグリス:「えっ」

リン:「あ、お邪魔してます」

ティグリス:「あ、ごきげんようございます。少しお邪魔しております」

GM/??「えっと、どちらさま?」

ジャスミン:「……まさか、誰も中の確認せずに入ったのですか?」忘れてたね

リン:「誰かやったと思って……」

ティグリス:聞き耳くらいしておけばよかった

リン:勝手口ギャグが全部悪い


 まあ今ダイスで決めたんですが、中には人がいた。多分キッチンの勝手口なので……と考えて、立ち絵としてパティシエの画像を見せる。おやつ作りしてたんじゃないかな。うん、そういうことになった。


GM/??「えっ、えっ、ど、どちらさま?」

アイズ:「何者か、と問うか。フフ……さて、何者なのだろうな」

アムラシウス:「通りすがりの魔法使いです。道に迷い、一晩泊めていただけないかと……」

GM/??「あ、ああ、はい、そうなんですね……?」

リン:(チョーク)スリープは可能ですか? あと何人ですか?

GM:ここには今一人かな

リン:じゃあチョークスリープしていいですか?

ティグリス:多分ダメだと思うんですけどぉ……

アイズ:誰か銃で脅せない?

リン:じゃあ気配だけ消しておいて叫びそうなら落とすね……

GM:あと見る限り人間ですね、女性。

アムラシウス:「ここは誰のお屋敷なのでしょうか」

GM/女性:「え、ここはコーティルきゅ、様のお屋敷ですよ」

リン:「きゅ?」

ジャスミン:「きゅん…?」

アムラシウス:ああ、もしかして、タコンショってそういう


 ナ、ナンノコトカナー?


GM/女性「――――」

アイズ:「――――」

ティグリス:喋って

GM/女性「お客様、おかえりください!!!!」

リン:あ、叫んだ?

GM:え、あ、はい

リン:じゃあ落とすね?

GM/女性:「ウッ」

ティグリス:判定いらないの!?

GM:憐れ一般パティシエは気絶!

ジャスミン:一般人じゃ判定する間もないですね……

ティグリス:「早かったですね落とすの……」

リン:「……これ、どうします?」

ジャスミン:「リン! 当然のことですが殺してはいないですよね?」

リン:「ちゃんと生きてますよ、落としただけです」

GM/女性「きゅ~~~~~」

アムラシウス:「さて、どうしたものか」

ティグリス:「……なんでしょう。魅了か何かにでもかかっているのでしょうか? それとも純粋に協力者なのか……」

リン:あ、縄で縛って叫べないようになんか噛ませときますね

ティグリス:とりあえず部屋の鍵はかけておきましょう

アムラシウス:手慣れすぎてないか

リン:父親の教えです

ジャスミン:「これはあくまで私見ですが失踪者は自発的にここに集まっているのかもしれませんね」

ティグリス:「とすると弱りましたね。主の正体にもよりはしますが」

アムラシウス:「面倒だな、下手に主を殺害すれば要らぬ恨みを買いそうだ。この調子ではやはり魔神ではないな……」しょんぼり

アイズ:「惹かれる某、あるいは誘引。我々もまた、その一員なのかもしれない……フフ、そうは思わないだろうか」

GM:さて、どうする? ちなみに現在時刻は14:00頃とします。今考えました。

リン:今は草

GM:無のようでちょっとだけ無じゃない台詞だ

アムラシウス:「そうならないようにするために来たのだろう」

GM:ああ、2階建てで今1階ね。マスタリングの基本はぶっちゃけ。というわけで言いますと、1階にあるのはキッチンと書斎とテラス、あと……あの、あれ。なんて言えばいいんだ、食事するとこ。クソ長いテーブルのある部屋

GM:食堂でいいのかな。メモには食堂って書いたんだけどふと不安になっちゃって

リン:ありますよね、そういう部屋

ティグリス:とりあえず、そうですね。どうしましょうか。この女性一旦外に連れ帰って尋問にかけるか、この部屋のどこかにしまっておくか

リン:森に連れて行って吐かせる

ティグリス:「あまり女性に乱暴をするのは気が引けますが……」一度外に出ましょうか

ジャスミン:「館の住人を呼ばれても困りますしね」

GM:おーけい、まぁできたでいいよ。

ティグリス:ではすごすご屋敷から離れまして。介抱しましょう。判定いる?

リン:殴れば起きるでしょう。拳で

ジャスミン:おちつきなさい

アイズ:捕虜の扱い

ティグリス:DV彼氏かオメーはよ

リン:彼女だが?

GM:レンジャー!!

ティグリス:はい。じゃあまぁ応急手当判定で起こすよ (コロコロ……)

GM:起きた。

GM/女性:「はっ!? ここはどこ私は誰貴方達一体何者!?」

ティグリス:「おはようございます。申し訳ない、手荒な真似をすることになってしまい……」

リン:「記憶失ってません?」

GM/女性:「定型句なので」

ジャスミン:「とりあえずサニティかしら?」

リン:「結構余裕そうですね。」

ティグリス:「私の顔の良さに免じて許していただきたい。……クッキーも……貴女が望むならクッキーも差し上げますので……!」

アムラシウス:「元気そうで何よりだ」

GM/女性:「クッキー! コーティルきゅん様へのお土産かしら?」

リン:「きゅん様」

ジャスミン:「まず確認なのですが、あなたはタコンショ村の住人でしょうか?」

GM/女性:「あ、はい、そうです。コーティル様のお誘いを受けて、ここに来たんです!」

ジャスミン:「村ではそう言った方たちが失踪や行方不明として捜索の依頼がでていることはご存じですか?」

GM/女性:「そうね、いきなり飛び出してしまったものね、そうもなるかもしれないわ……でも、それどころじゃなかったのよ!」

ジャスミン:「なにか深い事情が?」

アイズ:「聞かせて貰おう」

GM/女性:「コーティル様に呼ばれて、一目散に駆け付けない女がいるとでも? まあ、連れられてきたから、駆け付けたと言うとちょっと違うんだけど」

リン:「コーティル……様の事を私は存じておりませんし、私には心に決めたお方がいるので駆けつけないと思いますが……」

アムラシウス:「ダメだなこれは」

リン:どっちのこと言ってる?

ティグリス:「昔働いていた娼館で美形の男に入れ込む娼婦の方がたまにいましたがあれに少し似ていますね」

リン:ホスト狂い……

ジャスミン:「コーティル様というのはこの館の主のことですね? どのような方か種族や外見など、お聞かせいただいても?」

GM/女性:「コーティル様のお姿は、それはもう形容できないほど可憐で愛らしく――――」

アイズ:「フフ……恐ろしいものだ、人の魅力というものは」

GM/女性:「はっ、貴方達、まさかコーティルきゅんをゆゆ誘拐にきたとかじゃないでしょうね!?」

リン:「そんなまさか~~」(誘拐と殺害は違うので)

アムラシウス:「(もっと酷いことをするかもしれん、とは言えないな)」

ティグリス:「様子を見に来ました」

アイズ:「未来は知る由も無し、事態は流動的なもの……フフ、いずれわかる」

GM/女性:「許せないわ、こうなったら親衛隊の元冒険者に……あれ、ここはどこ?」

リン:「あら…?」

ジャスミン:「要領を得ませんね…魅了系の魔法でも受けているのでしょうか?」サニティを行使してみましょう。

GM:まあ、許可しよう

ジャスミン:(コロコロ……)成功。

GM/女性:「――――う、一体私は何を口走っていたのかしら」

リン:「記憶はありますか?」

ティグリス:「あ、正気に戻りましたね」

GM/女性:「う、うーん……美少年に声をかけられて、物凄いトキメキを感じたのは覚えているわ」

リン:GMの癖を感じる

ジャスミン:ここまでの情報で魔物知識っていけますか?

GM:許可しよう。ただし-4ペナルティで

アムラシウス:(コロコロ……)なんてこった、ピンゾロ

ジャスミン:(コロコロ……)期待値で13。

GM:じゃあまだピンときませんね

ジャスミン:「さて、皆さんどうしましょうか」

ティグリス:「とりあえず、屋敷内部のことはどの程度覚えていらっしゃいます?」

GM/女性:「えーっと……」

GM:じゃあ内訳公開しましょう。


B1F:物置、ワインセラー

1F:食堂、書斎、テラス

2F:寝室、応接間


GM:普段過ごしてるのは、期待値で覚えてる(コロコロ……)覚えてないです

リン:覚えてないんかーい!

ティグリス:「ふむ。ちなみに、お菓子を作るのが得意でいらっしゃるのでしょうか」

GM:「一応、趣味だから」

リン:これはHPの稼ぎ時ですか?

アムラシウス:ややこしいから略さない

ティグリス:ふむふむ。少なくともある程度適性に沿った形で奉仕しているようですね

リン:「私に、作り方のご指導を!」

GM:さあ……?

GM/女性:「え、あ、はい、いいですけど」

ティグリス:「後にしてくださいね」

リン:「やったぁ!」

ティグリス:「さて……どうしましょう。こうなると、おそらく屋敷の中は魅了された女性でいっぱいですよ」

リン:「みんな心に決めた人がいらっしゃらないんですね」

ジャスミン:「サニティをかけて回るのも少し現実的ではないですし、盾にされても困りますね」

アイズ:「結構なことだ。魅了とは盲目、故に……フフ、言うまでもないことか」

GM:遂にボカしはじめたぞコイツ


次回:人には心に決めた性がある

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