第7話 キンラン

 シンビジウムやコチョウラン、デンドロビウム。園芸品種の蘭の仲間は相変わらず高価であり、そして人気もある。

野生の蘭もオデカケの途中で周囲をよく見ればここのあたりでも見ることができる。

そう、東京都内のこのあたりでも。そして東京23区でも。

その代表がネジバナだろう。公園の草地や道端や法面などでも逞しく繁殖している。

文京区でも神社仏閣の敷地や墓地やちょっとした公園に生育していた。完全な野生か疑わしいものもあるがそれなりに自生しているものもあるようだ。公園などだと運ばれてきた土などに種が混ざっていた可能性も高いだろうが。

次によく見るラン科の植物はシランかな。植栽も多いようだが、野生のものもよく見かける。ただ、栽培しているものの逸失もかなり多いようだ。園芸品種との混雑もかなり起こっていると聞く。遺伝子的には不味い状態なのかな。

 一方でキンランは栽培されているのを見ることはあまりない。林床に咲くキンランは私の住んでいる近隣ではよく観察することができる。これらは野生のものだろう。今年は特に多く個体を見かけるケースが増えているように感じる。

今年の気候のためか?それとも天変地異の前触れか。


 最近はキンランのありそうな場所というのを簡単に探せるようになった。キンランの匂いがするわけでもないのだがなんとなくわかり、近くを探すとキンランを発見できるようになった。近くの散歩というオデカケで今年も新たな生育場所を発見することが出来た。

ついにキンラン限定の探索スキルを得たかというぐらいにヒットしている。その一方で今までの生育場所にキンランがなくなってしまっている残念なケースにも遭遇している。

そのいくつかは開発と盗掘だ。

残念なことだよね。

これからキンランの分布がどうなって行くのかこれからもオデカケして見ていきたい。



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