第6話カンナの悩み

リンとの出来事があった日の数日後のある出来事だった。

今日僕はまた朝からおじさんの動物たちの世話をしてからすることがなく散歩をしていた時にカンナがとぼとぼ歩いていた。まあドラゴンが歩いているのをみてもう驚かなくなった自分もすごいなとおもいながらもうこの世界に馴染んできたのかとおもいながらカンナの方にちかずいた。まあリンみたいにカンナの言ってることがわかることはないがでもなんだかなんとなく困ってそうな感じだったのでむかっていった。


「カンナどうしたんだー。」といいながら撫でてやるとちょっと頭突き気味に頭をすりつけてきた。まあこれはカンナの愛情表現らしくリンいわくカンナが心を許している人にしかこういうことはしないらしい。僕はなんでこんなに懐かれているのかわからないが懐かれていないよりかはいいのでいっぱい撫でてやる。


「クンクンクン」とカンナは僕から離れて何かいった。


「うーん。リンだったらわかるんだろうけどな。そうだ!リンを呼んできて通訳してもらおうかな!」というとカンナは僕の袖を噛んで行くのを止めた感じになった。カンナはこっちがなんて言っているかはわかっているらしいからな。ということはリンにはいえないことなのかな?僕はそのことをカンナに聞いてみた。


「もしかしてリンには相談できないことか?」と聞くとカンナは頷く。なんだかこうやって会話じみたことをやってみたら意外とできるんじゃないかとおもった。僕はカンナに質問をしてそれであっていたら頷いてもらうことにした。それにしてもこの光景はなんだか不思議な光景だなとおもった。


何個か質問をしてなんだかリンについて悩んでいるのがわかった。こないだのことが頭によぎった僕はもしかしてと思いたずねた。


「もしかしてリンが落ち込んでいるのを元気づけたいとかか?」と聞くと頷いた。そうか。カンナも僕と同じことを考えていたのか。確かにあの日はリンの過去をちょっとしゃべってもらいちょっとは頼られるようになったのかな。とおもっていたがなんだか最近リンが元気がないような気がしていた。確かに普段は元気な感じで過ごしてはいるんだけどそれがなんだか無理をしている感じかなと思う時がここ最近何度かあった。でもあんなことがあったすぐなのでなかなか聞けなかった。そうか。カンナも同じことを思っていたのか。


「たしかにな。よし!それじゃあリンを元気づけるように協力するよ!」というとカンナは喜んでいる感じで僕の周りを飛んだ。でもどうやって元気づけるかだな。僕は正直今まで小さい子と過ごすことがなかったので何が喜んでくれるのか検討もつかなかった。


「カンナー。リンは何をしたら喜んでくれるのかな?」とカンナにきくけど首をふった。まあそうだよな。それが思いつかなかったからカンナも悩んでいたんだろうからな。


「そーだなー。なにがいいんだろうな。」とここ何日かリンと過ごしていて喜んでいることを思い出すことにした。思い出したけどリンは常に元気ハツラツな感じですぐに壁にぶち当たってしまった。その中で特に喜んでいたことは・・・ご飯を食べている時は特に元気なような喜んでいるようなきがするな。その中でもリンは多分魚が好きなんだろうと思える瞬間が何度かあった。村長さん宅でもリンと僕がお呼ばれしているときは何故かいつも魚料理がでていた。これはたぶん村長さんはリンの好物を出してくれているんだとおもっていた。これをカンナに伝えてみることにした。


「リンにおっきい魚を取ってくるっていうのはどうかな?」と言ってみるとカンナは首を縦に振りまた僕の周りを飛んだ。なんだかお気に召したようでよかったとおもいながらどうやっておっきい魚を釣ろうかと考えながらもう村長に相談した方が早そうだと思いカンナを連れて村長さんのところにむかった。


村に向かうとなんだかいつもと違うような村人が避けている感じがした。最近は結構打ち解けてきている感じがしているんだけどどうしたんだろうと目線を追ってみるとカンナを見て避けていた。村の人はカンナが怖いのかとおもいながらなんでだろう。僕よりカンナはリンとずっといてカンナも無害だと思うんだけど何かあるんだろうかとおもいながらもカンナは気にした様子もなかったのでまあまた今度聞いてみようとおもいながら今はリンのことだなと思い村長宅にいそいだ。


「ほうほう。リンにプレゼントでおっきい魚を釣ってきて食べてもらおうと。それで元気付けようと。そういうことだったら協力させていただこう。」となんだか村長は笑顔で協力を引き受けてくれた。なんだかなにか含みがある感じだけどまあ協力してもらえるんだったらありがたいなとおもいどこでどうやってやったらいいかを尋ねた。


「そうだのー。ここらでちょっとでも大物を狙おうと思うのであればやはり西の方角にある湖だったら結構大物がいてるのー。しかもあそこだったら危険な動物もおらんからお主でも安心して行けるとおもうぞ。」と最初に場所を教えてもらった。考えてはなかったけどここは異世界なんだから危険がないところの方がいいよなたしかに。自分の住んでいたところで釣りをするんだったらそんなに危険なこともないだろうしそもそも危険の度合いがぜんぜんちがうだろうしな。ここの村が平和なところすぎてわすれていた。


「あとは釣る道具じゃがそれはわしのを貸してやろうじゃないか。わしも昔はよく大物を狙ってはそのに行っていたからその時のやつを貸してやろう」といってくれた。なんとありがたいことかとおもう。もしかしたらいちから作らないといけないかと思っていたのでこれもありがたいなもう。ほんとに村長には頭が上がらないな。


「何から何までありがとうごさいます。」


「いいんじゃよ。それにリンのためだと聞かされたら協力を惜しまんよ。」


「村長はほんとにリンを大切に思ってるですね。」


「そうじゃのー。あの子は孫のような存在じゃからのー。かわいがってしまうんじゃよな。それじゃあ道具をもってくるんでな。待ってなさい。」と村長は道具を取りにいってくれた。


これでリンの喜ぶことが出来るかもと思いカンナにもそういうとまた頭を擦り付けてきた。カンナも嬉しいみたいだな。


「よし!絶対大物を釣ってリンをよろこばせるぞカンナ!」というとカンナは大きく頷いてくれた。

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る