"炎の料理人"エミディオだ。8月のグランゼール周辺の解説を行わせてもらおう。

グランゼールの8月だが、7月よりは気温は下がる。……と言っても、1，2度程度だがね。

平均最高気温は30度から31度。最低は15度前後だ。女将もたまに休暇を取って、シュウェーヌ川で水浴びをすると聞く。

雨量などもそう変わらないな。しかしハーヴェス王国周辺の気温は8月が年内最高といわれる。バカンスに向かうのでなければ、準備はしておくのだぞ。

8月の旬は……そうだな、シマアジ（ストライプジャック）と呼ばれる魚がハーヴェスで水揚げされる。"定置網"という漁の方式で一度に複数穫れ、大型なのにもかかわらず美味だと有名だ。

新鮮なものは刺身、なめろう、それからアボカドやトマトなどとサラダにしても意外と美味しいものだぞ。それからフライに塩焼き、蒸し物……。

夏ではほとんどやらないが、冬場に手に入れば鍋に入れるのもいいだろうな。

養殖というものも行われているらしいが、あまり成果は上がっていないようだ。

夏野菜は玉ねぎ、茄子、ピーマン、パプリカやズッキーニあたりをオリーブオイルとニンニクで炒め、ラタトゥイユにしたいものだな。旨みを出すためにトウガラシを入れてもいい。味や栄養バランスもよく、パンにも合うことから人気の野菜メニューだ。

果物ではイチジクやグレープあたりが収穫時期だな。少々コストはかさむが、甘味としてケーキやデザートなどを作る際、こうしたフルーツを取り入れると

季節を感じながらも色合いが鮮やかになり、食欲をそそるだろう。カキ氷にかけるフルーツシロップでは、メロンが人気なのだがな。

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