Session4-6 ベスティア

GM:声をかけてからしばらく後、君たちを完全に信用したわけではないが、向こうも君たちの顔を確かめたくなったのだろう。

おそらくDIYしたであろう扉をがこん、と開けて、仲から身長140cmほどの獣人が出てくる。

イスデスには一目でわかるが、種族は君と同じだ。


オルフ:それでラッキーアイテム……!

イスデス:ナルホドナー。

アルクトス:点と点がつながったな。


GM:紺と白色で分けられた体毛のベスティア。遠目から君たちを確認すると、イスデスの姿を見て安心したような表情を見せる。

シュシュ:安心できるのか……。

イスデス:安心しちゃっていいんですか?

オルフ:イスデスとこの子並べて同じ種族に見えるか?

イスデス:個体差が激しい種族なんでしょ(適当)。

アルクトス:まあ、リカントも狼やらシャチやら個体差激しいからな。


GM/ベスティア:「ええと……あっ、……君はどこの集落の人ー!?」イスデスに向けて声を発しながら、君たちの側に近寄ってくるだろう。

イスデス:「やぁ、驚いた。こんなところで同族に出会うとはね」

GM/ベスティア:「びっくりしたー……また敵かと思ったよ」

シュシュ:「……同……族?」10回くらい見比べて。

オルフ:「……まるで同族には見えないが。別種の動物を元にしたリカントみたいなもんか?」

アルクトス:「いろいろな見た目の種族が居るらしいな」

GM/ベスティア:まあ、同族だとわかる波長のようなものがあるのでしょう。あります!


イスデス:「カスロット砂漠、"丘の上(テピ=ジュウエフ)"のイスデスだ」

GM/ライズ:「かすろ……? 聞いたことないけど、"丘の上"か。良い名前だねっ!オイラ、"星の郷"のライズだよ」

ライズと名乗ったそのベスティアは、イスデス以外には分かりにくいかもしれないが、まだ幼い。年齢は、人間でいうと10歳か11歳そこらというところ。また、カスロット砂漠に反応が薄かったところを見ると、地名に関して疎いことがうかがえる。

シュシュ:もふ……もふ……りたい。

イスデス:ええぞ(ずいっ)。

シュシュ:もふ……(ライズくんのほうを見て)。

GM/ライズ:「よろしく! ……後ろのヘンなのはだれ? 君たちも仲間なの?」

イスデス:「へんなの……ああ、後ろの人たちは仲間の方々だよ。」

シュシュ:「……へ、へんっ……で、しょうか……?」自分の身体を観察して。

「……シュシュ……でございます」ジャンくんの後ろに隠れてぺこり。

シンカイ:「シンカイ・フォン・クロンヘイム。改めて、グランゼール王国の冒険者ですわ」優雅に礼。

アルクトス:「アルクトスだ」シンプル。

オルフ:「オルフェウス。冒険者だ」

GM/ライズ:「ふうん。毛皮もないし、ミミも尻尾も……あっ、君は耳と尻尾があるね!」シュシュに対しては親近感を覚えたようだ。

シュシュ:「耳と……尻尾……は、はぁ……こんなものでしたら……」ぴこぴこ

GM/ライズ:「ぐ、……えーと、ぐらん、ぜる? 集落の名前?」

オルフ:「……この傍にある国の名だ」

GM/ライズ:「くに……??」はてなマークが飛んでいるよ。

シンカイ:「……いまどき珍しいわ。 典型的な野生児のようですわね」

アルクトス:「とても大きな集落とでも思っておけ」

GM/ライズ:「ええと……おっきな集落か。……褒められてるのかなこれ?」

ベスティアという種族は、森や砂漠、山の秘境に住んでいるという。ライズもそうした外界から閉ざされた場所で育っていたと推測できる。

イスデス:「悪い意味合いではないよ。大丈夫。君の部族は外界に疎いのだね」

GM/ライズ:「あー、うん。そうなんだ、じっちゃんが外のヒトとはまだ話しちゃいけない、って。じゃあ……君たちは外の集落のヒトなんだね」


オルフ:「……まあ、そんなことはこの際どうでもいい。確認するが、トウモロコシを奪ってここまで運んできたのはお前で間違いないのか?」

シュシュ:「……えっと……生きるためにそういうことをせざるを得ないときは……あると思います……。でも……世間では悪いことなので……えっと……その……」言葉に詰まりごにょごにょ。

GM/ライズ:「わ、わざとじゃないんだよっ!」ライズは語る。「このあたり、他に、知ってる食べものが無くって……いろいろ探しているうちに、トウモロコシの畑があったんだ。それで、おなかが減ってたから食べたんだけど、誰かに見つかりそうになって……」

イスデス:「しかし、何故そんなことを? 『アイウら』とやらが関係しているのかな」

GM/ライズ:「そうなんだ。オイラ、アイツらに集落を襲われて……ずっと、ずっと逃げてるうちに、ここまでたどりついたんだ。けど、まだオイラのこと諦めてないみたいで……そこそこ、倒したつもりなんだけど。近くにまだいるかもしれない」

イスデス:「集落が? ……詳しく話を聞かせてもらえるかな」

オルフ:「そのアイツらというのは……」

GM/ライズ:「ええとね……アイツらっていうのは、君たちよりでっかくて……全身真っ黒で」

アルクトス:どうも、全身真っ黒(黒コート、黒ズボン)です(笑)。

イスデス:なるほどな?

シュシュ:黒ずくめの男。


GM:ここで、危険感知判定を頼もうか。目標値は12。

一同:(ころころ)せいこーう。

イスデス:皆、出目が良いね。

GM:そうか、今全員危険感知できるのか……。

オルフ:この戦闘になりそうだと一気に感度が上がる冒険者たちよ。

GM:丁度、その話をし始めた瞬間。ライズの後方に真っ黒な"穴"が開き、そこから3mほどもある、大きな人型のなにかが2体、出現する。

シュシュ:「……!?」

イスデス:「ッ!? うしろっ……!」

オルフ:「……チッ! 飛べ!」言いつつそっち突っ込みます。

GM/ライズ:「えっ、何──」その黒い"なにか"は、つりはしのような武器を持ってライズに襲い掛かる。オルフの声に反応し、それを間一髪、躱したライズは、君たちの方へ走ってくるだろう。

シュシュ:ヨシ!

オルフ:走ってって割り込んで何かに殴りかかろうとします。

シンカイ:「ハイヤァァァッ!!」受け太刀の構えで突進相殺!

ジャンくん(シュシュ):『君、我の後ろに隠れているといい』

GM:同時に、シュシュがライズをカバーし、オルフとシンカイが拳と剣を構え、突撃体勢を取る。

アルクトス:「変なことに巻き込まれたな」タバコ踏み消し消し。

シュシュ:「え……えっと……ライズ様、あの方々が……?」


GM/ライズ:「っ……ううん。君たちに迷惑はかけられないよ。コイツらの狙いは、オイラなんだ。……じっちゃんも、友達もみんな、コイツらに……だから……」

イスデス:「だからって見過ごすわけにもいかなくてね」ずいと前に。

オルフ:「知るか。お前はトウモロコシ泥棒で、俺達はお前を農場に突き出す。その邪魔をするなら殴り倒す。それだけだ」言いつつ黒い何かを見据えています。

アルクトス:「しかし……ふむ、興味深いな」


GM:3m級の巨人……この世のものではない。そう直感が囁く。

背後の門からは、もう1体……それよりも巨大な、5m級の"なにか"が出現し、君たちに敵意を向ける。

シュシュ:「……お、大きい」

イスデス:「(異界の理という奴かな……。纏っている雰囲気が違う)」

GM:声にならぬ咆哮を上げる。主に、ライズを敵視しているようだが、それを庇う君たちをまず排除しようと、襲いかかってくるだろう。

GM/ライズ:「マジン……そういう名前なのか!」

アルクトス:「種族名だ」ツッコみ。

オルフ:「何でもいいな。──仕事の邪魔だ」両の手に深く嵌めたグローブが淡く色づき始める。

GM:戦闘準備だが……敵の方から。



≫△暗黒の波動(攻)Ⅱ/必中

「射程:自身」で「対象:全エリア(半径50m)/空間」に闇の瘴気を放出し、その中での行動を著しく妨げます。

 範囲内にいる対象は、あらゆる行動判定に-4のペナルティ修正を受け、連続した手番に主動作を行うことができなくなります。

また、使用者は、範囲内にいる任意のキャラクターを対象から除外することができます。

 この効果は3分(18ラウンド)の間継続し、使用するとMPを5点消費します。達成値が必要な場合には「40」として扱われます。

 GMが認めた特殊な加護を持つ者に対しては、この効果を与えることはできません。



GM:……オルフが魔器にマナを込めると同時に、5mの巨人もまた、君たちに黒い衝撃を放つ。

"暗黒の波動"──『雀のお宿亭の加護を受けていない者は、その自由を奪われる』。

イスデス:「これは……"紫水晶"のと同じ!」

シンカイ:「しまっ──下がりなさい!」

シュシュ:「……な、なぜ……きゃあっ……!」

GM:その巨体の中央には、君たちが今まで見たものよりも、1回り以上は大きい"紫水晶"が埋め込まれている。

アルクトス:「おい、あれを見ろ。"紫水晶"だ」

オルフ:「(……? 妙だな。奴が"暗黒の波動"を使うなら、何故ライズはここまで逃げ延びた?)」

シュシュ:「……ラ、ライズ様……ご無事ですか……!?」


それは、〈雀のお宿亭〉に所属する冒険者たちの体表に届くと、君たちの持つ紋章エンブレムからは、刹那。淡い光が発せられ、その効果を打ち消す。

──そして冒険者たちは、自分たちと同じく、ライズの身体からその"淡い光"が発される光景を目にする。


GM/ライズ:「……へへん、このくらいどーってことないさっ!」

イスデス:「(ほほう……?)」

アルクトス:「(加護持ちか……しかし、何故?)」

オルフ:「これは……」溜息を1つ吐き「事情が変わってきたな。最悪、イザムナに頭を下げてこいつは宿へ連れていくぞ」 

イスデス:「ライズくん、なんともないかい?」

GM/ライズ:「もっちろん!」イスデスの問いに、元気いっぱいに応える。動きが阻害されているような気配はない。「……手伝ってくれるんなら、一緒に行くよ、みんな!」

シンカイ:「はい! こやつ等の力は常人の手には負えぬモノ、わたくし達で押しとどめなければなりません!」

シュシュ:「……す、少しでも引き付けます……!」




ここで、『フェロー』としてライズが加入します。

フェローの行動表はエピックトレジャリーの「フェロー拡張行動表」を使用しており、出目に「第二行動欄」が追加されています。

行動表は、以下の通り。


【フェロー】

名前:ライズ 種族:ベスティア

冒険者レベル:3 MP:27

技能:グラップラー3 ソーサラー1 コンジャラー2 レンジャー1

戦闘特技:魔法拡大/数 魔法収束

言語:交易共通語(会話/読文)、魔法文明語(会話/読文)、神紀文明語(読文)


フェロー行動表

1~2

①<アイアンボックス+1>で攻撃 達成値:15 威力10/C⑪+6×2

②《魔法拡大/数》を宣言して【アース・ヒール】 MP3×n 達成値:11 威力0+5の回復 対象複数

3~4

①【レンジャー観察判定パッケージ】 達成値:12

②《ティルダンカル光魔二条》を宣言して【スパーク】 MP6 達成値:11 威力0/C⑩+6 最大対象2体

5

①<アイアンボックス+1>で攻撃 達成値:17 威力10/C⑪+6×2

②《魔法拡大/数》を宣言して【ファナティシズム】 MP3×n 達成値:9 命中+2 回避-2 対象複数

6

①《ティルダンカル光魔二条》を宣言して【スパーク】 MP6 達成値:16 威力0/C⑩+6 最大対象2体

②《魔法拡大/数》を宣言して【プロテクション】 MP1×n 達成値:8 射程10m/起点指定 対象複数

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