Session4-4 湖へ続く森
GM:では、足跡追跡判定を。目標値は11だ。
シュシュ:(ころころ)成功。
オルフ:(ころころ)問題なく。
ガストン/GM:なら、足跡はやはり農場東の森へ続いていることがわかる。
「この先は『悪魔の分け前』に続いている……可能性は低いだろうが、幻獣なんかの線もあるにはあるだろうな」とガストンが言うね。見識判定8でどうぞ。
オルフ:あー……何だっけ、酒の蒸留……。
GM:オルフくんお酒に詳しいですね。『悪魔の分け前』という言葉自体は、ワインを樽に入れて醸造したとき、その量がわずかに減少する現象のことを言うみたいです。
シンカイ:(ころころ)失敗。見識平目勢、わたくしだけになりましたわね
!!
GM:では、シンカイ以外はわかりますね。『悪魔の分け前』は、面積600平方kmほどの巨大な湖。地方でも有名な淡水湖だ。……まあ、ルルブとかサプリメントに解説がないので、半ば捏造ですが!
『悪魔の分け前』の設定は以下の通り。
ディガッド山脈からの雪解け水が『ボドロフの大滝』となり、グランゼールでボドロフ湖へと流れ出し、シュウェーヌ川を伝って、分岐を繰り返しながらも殆どはこの『悪魔の分け前』にたどり着きます。
周辺にはさまざまな動物、植物、幻獣が独特の生態系を創っており、景色もよいことから、生物研究者はもちろん、芸術家や観光客などもちらほら訪れる場所となっています。
そこからオーランドレック海に流れ出ていく最中には『キュビー湿原』があり、そのあたりには凶暴な水棲系の蛮族や動物が生息していますが、『悪魔の分け前』周辺であれば、そちらほどは大きな危険はありません。
とはいえ、一般人からしてみれば十分に命を奪われる場所ではあるため、赴く際は冒険者を雇うのがふつうです。
また、"悪魔の分け前"周辺にはまだ未開拓の森林が多く、『グレート・ロブ第3農場』の東の森──冒険者たちの目の前に生い茂るそれも同様です。
"大破局"から100年ほど前までにかけては、見通しが悪く、水源もあるために、ここに身を隠しながら生活する者も数多くいたようですが、50年前にグランゼール王国が成立。こぞって冒険者がこの近辺に集まってきたため、それに乗じて森に住む者もグランゼール周辺へ移住した、といわれています。
結果、彼らの使っていた住処や狩人の小屋などがそのままになっており、前々回の依頼時のように、今度はそれらが蛮族たちの隠れ家として使用されていることもある、といいます。
オルフ:……、何故そんな場所に農場を………?
アルクトス:土壌がよかったんじゃない?
オルフ:全部土地不足が悪い。
GM:グランゼール近辺は起伏が激しく、農場を思うように拡げられなかったと。
そして少しでも近場に……と土地を求めた結果、このファーベルト平原の最北東部が候補に挙がった。このように少し危ない森はありますが、シュウェーヌ河の近場という事もあって、開墾難度は低かったようですね。
これ以上平原中心に近づけば、それはそれで動物が増えたり、バッシャー鳥の渡りに巻き込まれたりする恐れもあるらしい、と。
シュシュ:バッシャーくん!
アルクトス:地味に怖い。
GM:ドドドドド(畑を通っていく)。
オルフ:「つまり確率が高いのは森、大穴で『分け前』付近の幻獣って可能性もある、か。頭に入れて場当たりで行くか」
GM/イザムナ:「……皆さんが前回、依頼で来てくださるまでは、そこまで蛮族の襲撃はなかったのですが……直近で立て続けに。申し訳ありませんが、よろしくお願いいたします」
シンカイ:「あるいは、以前いたオーガ達がいなくなった事で、別の者が渡り済んだのかもしれませんね。承知致しました」
イスデス:「OK。任せてくれたまえ」
アルクトス:「了解した」
シュシュ:「……は、はい。出来る限りのことを……」
オルフ:「……日が暮れる前に何とかしたいところだな」
GM/ピピン:「たのむぜーにーちゃんたち! で帰ってきたら歌とか、あと物語とか! いろいろ聞かせてよな!」
冒険者たちは、見通しの悪い森へと踏み込む。
以前ディックがいたときと異なり、案内はないが……畑から続く足跡が、その代わりとなるだろう。が、かなり長い距離を移動していることがわかる。
シュシュ:足跡と……コーンの欠片とかもあれば辿っていこう。
オルフ:「……妙な話だ。追跡を警戒する割には痕跡消しが荒い」
GM:ではオルフは、この犯人がそれほど手際のいい斥候ではないか、あるいはその余裕がなかったのだろう、と予測できる。
ジャンくん(シュシュ):『ふむ……かなり歩いたが、輩は随分遠くから来ていたようだね』
GM:森に入って数刻。農場の姿はとうに見えなくなり、君たちは道標のない木々の合間を縫って歩いていく。
さて、ここでランダムイベント。1人ずつダイスを振ってもらうぞ!
一同:わあい。
オルフ:では私からだな。とう!(ころころ)
【目標値13の見識判定を行う。全員が失敗した場合、魔吸植物にマナを吸われ、MPに「1d」点の確定ダメージを受ける。】
イスデス:なかなかつらいぞなもし。(ころころ)12で失敗……ええい、[マナの奔流]を使う!
GM:達成値+2~! では、自然に溶け込んだマナがイスデスに教えてくれる……『この先はあぶないよ~。危険だよ~』スゥ……。
イスデス:はっ……前世の声が……!
シュシュ:おでん100円セールやってますよ~……。
イスデス:「むむっ! トート神からの託宣を受け取った! この先は危険そうだ。ちょっと迂回したほうが良いかもしれないね」
オルフ:「っと、そうなのか?」
シュシュ:「……トート様が?」「わかりました、ジャンくん!」てしてし。
GM:君たちはイスデスの導きにより、危険な地帯を迂回することができるだろう。ありがとうイスデス神。ありがとうトート神。しかしまだ、この森には危険がいっぱいだ……。
イスデス:「あとおでんが安いらしい。どうして今なんだろうね」
シンカイ:「お屋台でもあるのでしょうか???」
オルフ:「夏だぞ」
アルクトス:「そもそも、どこのおでんだ」
イスデス:「さぁ……?」
オルフ:7月におでん屋台でセールする奴愚者か勇者かどっちかでしょ(笑)。
シンカイ:「……森の中でおでん。きつね……きつねのおでん……」 空回りするシンカイブレイン。
GM:次はシュシュだ! イベントダイスどうぞ!
シュシュ:しゅしゅっと。(ころころ)
【目標値14の罠回避判定(自然環境)を行う。失敗した者は、目標値12の回避力判定に成功しなければ、昔、狩人が設置し回収されなかった矢のトラップに射られ、2d+4点の物理ダメージを受ける。】
イスデス:グワーッ!
GM:罠回避どうぞッ! 今回の出目は……全員だ。1人ずつ罠回避、回避力判定としてもらおう。当たったら、自前で2d+4どうぞ♡
オルフ:(ころころ)罠回避成功!
アルクトス:後衛にはつらい。(ころころ)むぅ、失敗。
シュシュ:(ころころ)6ゾロ。
イスデス:回避していらっしゃる……?
シュシュ:これなら……GM! 誰か庇えますか!
GM:オルフ、シュシュは罠を回避できる。そして! かばっていいぞ!
シュシュ:ヨシ! ここは……アルクかな。
オルフ:「罠か、気付けなかったな」軽く躱しつつ。「……威力的に察知能力が高い小型動物向けか?」
シュシュ:ジャンくんがグラリと揺れると丁度アルクと矢の間に入ってグサリ☆
アルクトス:「あ……」さくっ。「おい、大丈夫か?」
シュシュ:(ころころ)14てぇん……痛い。
オルフ:シュシュは色々盛って防護するタイプだから常時は低いんだな……。
シンカイ:「む!」咄嗟に身をひねって肩当で受ける。出目3、防護8でノーダメージ!
イスデス:「昔はお前のような墓守だったが、膝に矢を受けてしまってな……」(ころころ)10点受けます。
GM:シュシュ、イスデスに傷をつけるだろう。幸い、毒の類は塗られていなかったようだ。
オルフ:「全員怪我は?」
シュシュ:「あうっ…」肩に矢が刺さり顔を歪ませる。「こ…このくらいでしたら…っつ…」
GM:もう数十年も前の罠だ。しっかりと設置されてあれば、周辺を成長した草木が覆い、かなり見つけづらくなっているのだろう。
オルフ:「治療を挟むか。古い罠だ、当たったやつは傷口も良く洗え」
アルクトス:ヒールウォーター2回やって回復しますね。(ころころ)2人とも、12点回復。
GM:行使成功。SW2.5から固定値になったヒールウォーター君。
イスデス:「ふう、何とか大丈夫かな。ありがとう」
シュシュ:「ありがとうございます、アルク様のお水は格別でございます」水ソムリエ。
GM:水ソムリエ。
イスデス:「お宿のものとも違う、良い飲み心地だ」
アルクトス:「まあ、籠ってる魔力の違いとかが影響してくるのだろうが……分からん」
オルフ:お冷ソムリエで対抗していく……。
シンカイ:では次はわたくしか。(ころころ)
オルフ:イベントダイスが平均値下回ってるので、そろそろ最高値が出るはず。
GM:確率収束理論。
【目標値13の見識判定を行う。全員が失敗した場合、魔吸植物にマナを吸われ、MPに「1d」点の確定ダメージを受ける。】
一同:(笑)
シュシュ:わんもあ!
GM:次の見識は大丈夫だろう! 行けっ!
オルフ:(ころころ)見切った!! ピンゾロ。
GM:見切ってねぇ!!
シンカイ:(ころころ)11。気合で成功しかけてんじゃねぇ!
イスデス:いやじゃいやじゃ! マナを吸われとうない!(ころころ)15。
アルクトス:(ころころ)今度はちゃんと成功しました。【フェアリーウィッシュ】かけなおします。
判定のたびに【フェアリーウィッシュ】をかけなおしていくアルクトスとシュシュ。
徐々にMPが減っていきます。
GM:どうやら、運悪くマナをエネルギーとする植物が発生しているらしい。辿って来た足跡を見つつ、君たちはそれに合わせて迂回する。
オルフ:「あ、カブトムシ」
GM:オルフくん!?
アルクトス:「おい、勝手にどこか行くな。ガキか貴様」
イスデス:「そっち行くと危ないぜオルフくん」
シンカイ:「あらカブトムシ? でしたら木をゆすりましょうか?」モールを構える。
オルフ:「流石に依頼中だし行く気は無い。ただ場所はメモしておこう」
シュシュ:男の子だ。
シンカイ:「(未だ興味はありますのね……)」
GM:森への侵入から、すでに2時間……足跡の主は、どうやら森の中に住処を構えているわけではなさそうだ。
イスデス:拙の番ですな。(ころころ)
【目標値13の異常感知判定(自然環境)を行う。全員が失敗した場合、毒性のある霧の中に足を踏み入れ、2d点の毒属性の魔法ダメージを受ける。】
イスデス:グワーッ!
オルフ:(ころころ)余裕よ。「全員止まれ」
シンカイ:「ここから逸れませんように」おもむろにツーハンドソードを抜いて安全ラインを作ります。
GM:オルフ、シュシュ。シンカイの前衛組が異変に気づく。
先ほどの気配……魔法的なものとは異なり、毒素のある植物が繁茂する地帯に差し掛かろうとしている。
通り抜け自体は可能だろうが、体力を消耗するのは確実だろう。
オルフ:「毒性の霧だな。広まってくるかもしれないから全員布で口元を覆って迂回するぞ」
アルクトス:「了解した」
イスデス:「なるほど天然もののドク・キリか。こいつは厄介だねぇ」
シュシュ:「わかりました」「…ほらジャンくん、おいで」契約証ぺたり。
GM:日中だからだろうか、有毒植物が活性化している姿が良く見かけられる。どうやら犯人は、夜中にこの森を通っているらしいね。
アルクトス:最後は私だな。(ころころ)まーた毒霧か!!!(笑)
GM:けっこう分散させてるはずなんだけどな! イベントダイス!!
オルフ:(ころころ)失敗したわ。2度目は(俺が)通用しない。
シュシュ:(ころころ)せ、成功しました!「……みなさま、またです」ジャンくんを止めて。
GM:一度は止んだと思ったが、天候もよく、風通しもよい。毒霧植物はあちこちで活性化しているようだ。
オルフ:「……風が強いな、不安定になってきてるか。迂回する、細かいラインは教えてくれ」
シュシュ:「はい、こちらが風上です」
人が住んでいれば、こうしたものは刈り取られるものですが、50年は手が付けられていない場所。
『悪魔の分け前』への道も北に開通しており、一般的にはそちらを通る都合、このあたりを探索する者が現れなかったのでしょう。
とはいえ、冒険者たちは慣れないながらも足跡を追い、この森を踏破することに成功します。
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