Session2-13 もう一度、冒険者になれたら
シュシュ:「…はぁ……はぁ……終わり、ましたか……」手綱を放した手は汗で湿っている。
GM:同時に。オーガの持っていた"紫水晶"……それが粉々に砕け、あたりに散乱する。
やがて、あたりを覆っていた薄い瘴気は、収まってくるだろう。ディックも動けるようになる。
イスデス:「おっと……砕けてしまったか。調べたかったのだがねえ」
アルクトス:「砕けたといってもサンプルぐらいにはなるだろう」
オルフ:「エンブレムとの関係についても、クレナイに尋ねれば詳しく知っているかもな……」
GM:いくつかの欠片は残っているようだ。少し調べれば、戦利品として剥ぎ取ることはできるぞ。また、農場を襲撃した蛮族の剥ぎ取りも、後で行えるだろう。ここでまとめて振ってもいいぞ。
イスデス:うおお! 皆の幸運ぱわー!
オルフ:まずは占いの力からだな。
イスデスに回復を貰いつつ、シュシュが身を削って戦利品判定にボーナスを入れていきます。
結果、ボルグハイランダーから500G相当の豪奢な武器を剥ぎ取ることに成功し、もろもろ合わせて合計で1380Gの戦利品獲得となりました。
GM/ディック:「……終わった……か。つ、強いな……あんたたち。"紫水晶"の力をものともしないなんて……」他に周辺に潜んでいる蛮族はいないようだ。
アルクトス:「いくらか偶然に助けられた感じもあるが……」エンブレムをいじりながら。
GM:
オルフ:「ひとまずディックは戻れ。無事を知らせてやる必要があるだろ。俺たちはまだ調べものがある」
GM/ディック:「えっ、でも……うん。わかった。……ありがとう。オレも、あんたたちみたいな……」小声で言いつつ、ディックは来た道を戻っていくだろう。
シュシュ:「……ディック様、よかった」見送る。
オルフ:シンカイの表情を見て。「聞き出すなら好きにしろ。殺すまでは殴ってない」
シンカイ:まさかこんなところで役に立つなんて。
GM:そう……関係……あってしまうのだ……!
アルクトス:うーん、ローラー作戦。
シュシュ:こつこつやるものだね。
オルフ:びっくりした。
イスデス:日常からコツコツと重ねたものが実を結んだ瞬間である。
シンカイ:では、剣は手放さないまま、オーガを蹴り起こします。
アルクトス:尋問終わるのを煙草吸いながら待ってます。
オルフ;縛ってから、応急手当判定振っておこう。平目で……-1だから足りるでしょ(ころころ)3。あっぶね。
GM:では、カオスレッサーオーガは目を覚ます。
シンカイ:「言え。アジム・マフトはどこに居る。どうして貴様と関わった」ドスッと眼前の地面にソードを突き刺します。
GM/カオスレッサーオーガ:「ッ……あ、アジム・マフト? 何の……ことだ」先ほどと違い、それに反応は返さない。どうやら、名前は知らないようだ。
シンカイ:「……名は知らんか。顔だけのようだな、ならばどこで見た?」
シュシュ:「……シンカイ様?」その反応を見てキョトンと。
オルフ:「仇、という奴だろう。……しかし、遺跡ギルドや裏とかかわりがある人間か……」
GM/カオスレッサーオーガ:「……ケッ…… あの……絵の男か?」オーガはこの状況においても、君たちに挑発的な視線を投げかけている。
「ククッ。まァ、遺跡ギルドにゃ散々手を焼かされたからなァ……いいぜ、知ってることなら教えてやる。ギルドに出入りしているのを、1度だけ見たぜ」
シュシュ:この場に流れる空気が怖いのか、ジャンくんの後ろに縮こまって隠れてよう
GM/カオスレッサーオーガ:「なんでも凄腕の殺し屋だとか、ギルドマスターかなンかに裏の仕事を任されているとか……そんな噂は聞いたぜ。なんだ、お前も身内かなんかを殺されたクチか? そいつはご愁傷さまだなァ!」下種びた笑みを浮かべる。
シンカイ:「黙れ」異貌化。2本角が際立ち、肌を白く、目を赤くした姿で剣をオーガの腹に突き立てます。
シュシュ:「ひいっ…」目を瞑って耳を塞ぐ。
GM/カオスレッサーオーガ:「ガァッ……!?」腹部を貫かれ、のたうち回ることも許されない。
アルクトス:メモを取っておく。
イスデス:「(おお……異貌化か)」
オルフ:あんまり温度を感じさせない目で、そちらを眺めている。
シンカイ:「それで全部か? ……言うまで抜かんぞ」
GM/カオスレッサーオーガ:「キッ、へへへ……ど、どうせ、その殺されたヤツも盗賊ギルドにメぇ付けられるような仕事をしてたんだろ。自業自得……俺たちと同類じゃねぇか。おおかた、"紫水晶"とか、ご禁制品でも奪ってきてんだろうねェ……」苦悶の表情を浮かべながらも、口調は変わらない。
アルクトス:「(凄いな、あんな三下の最後みたいなセリフを吐くやつ本当に居たのか)」
GM:すでに、軽口を叩くだけになった。これ以上情報は持っていないだろう。
シンカイ:「……私の夫を愚弄したか? わかった、もう死んでいい」剣を刺し直す。
GM/カオスレッサーオーガ:『グ、アアアアッ!!』レッサーオーガは事切れるだろう。
シュシュ:その大きな耳を完全に塞ぐには至らなかったのか、その悲鳴を耳にしてぷるぷる震える。
オルフ:「絶対に助からないし傷を残して終わる、か。蛮族らしい」
シンカイ:「……我儘でご迷惑をおかけしました」普通に剣の血を拭って納刀して皆に向き直ります。
アルクトス:「いや、興味深かった。遺跡ギルドか……あまり深入りすると面倒になりそうだが、ネタには申し分ない」
イスデス:「色々情報は貰えたしね」
シュシュ:「……お、終わり……ました……か?」
シンカイ:「殺し屋から教わった剣だったのか、私は……。あ、はい。ごめんなさいねシュシュ?」
シュシュ:ぷるぷる。
オルフ:さて、こいつらの拠点的なものが無いかを裏で調べてから戻りましょうか。
GM:周辺には、特に目ぼしいものはないようだ。ディックの言う通り、拠点を転々としているようで、生贄……死体などの処理も別々にしているのだろう。
森を探し回れば、証拠は出てくるかもしれないが……ひとまず、当初の脅威は去った。人さらいの噂がこれ以上立たなければ、彼らが元凶だったとみていいだろうね。
ジャンくん(シュシュ):戦利品を乗せて帰るぞ、のっしのっし。
GM/ピピン:農場へ戻れば、イザムナやピピン、ガストンたちが迎えてくれる。「話はディックから聞いたぜ! すごかったって! もう、すごかったって!」
ジャンくん(シュシュ):『ああ戻ったよ。明るい雰囲気ではないがね』
GM/ピピン:「……うーん。ごめんね? おれ虫と植物はいけるんだけど、動物はだめなんだ……」ジャン君をなでなでしている。
ジャンくん(シュシュ):『なに、気にするな』撫でられて尻尾をぶんぶん。
オルフ:「追加依頼は達成した。……明日もよろしく頼む。」
イザムナ:「報酬はこちらに……お疲れでしょう。食事もご用意しておきましたので」イザムナは君たちにひとまず、と、1500Gの入った袋を配ってくれる。
シンカイ:「こちらとしても利のある結果となりました。感謝致します」礼。
イスデス:「ふい~、働いた働いた。もうダメ。マナが切れたらなーんにもできないや」
GM/ガストン:「……無事でなによりだ。それと……ありがとう」
シュシュ:「……私は何も……、……いえ、どういたしまして」
アルクトス:「そういう仕事だ。気にするな」
GM/ピピン:「お仕事でも、やっぱりお礼って大事だとおもうんだよなー! おれ! だからありがとうって言わせてよ! ねっ!」シュシュのまわりを飛びまわっている。
シュシュ:「……はい……♪」
オルフ:「……勝手にしとけ」ふんっ、と。
イスデス:「素直じゃないなぁオルフくんは。やれやれだぜ」ふーっと肩をすくめています。
GM/ディック:前に進み出てディックは言う。
「……色々なこと、教えてもらった。
なあ……その。オレ……オレたち、もう一度、冒険者を目指すよ。
仕事もちゃんとして、お金を稼いで。
それで……今度は。もう一度、冒険者になれたら。
あんたたちみたいな……人を助けるような冒険者になりたい」
オルフ:「待て、別に助けてない、仕事だ。」少し慌てた様子で否定を始めます。
GM/ディック:「……うるさいな。こっちは助かったんだよ」
シンカイ:「結果と事実には従いなさい」オルフにめっ。
イスデス:「ふふふ。では代わりにその感謝は拙が受け取っておこうかな」
GM/ディック:「……じゃあ、勝手に助けられたことにしておくからな」むぅ。
イスデス:「ええ、それがいいだろうさ。」
アルクトス:「勝手に助けてやるくらいの気で居れば良い」
シュシュ:「(ただ利用されるだけじゃなくて、役に立てた……助けることができた……か)」
GM/イザムナ:「あはは、まだまだ皆若いねぇ。さあ、ちゃんとご飯を食べて。冒険者たちは明日帰ってしまうし、君たちにはまた農作業をしてもらわなきゃいけないからね」
イザムナはディック達をたしなめ、コーンスープの入った器を渡す。
食事を受け取る3人は、5日前よりも自然な、希望に満ちた
──心からの笑みをこぼした。
それから、農場の人さらいの噂はなくなった。
やはり、あの蛮族が元凶だったのだろう。貧民街上がりの連中を脅し、あるいは焚きつけ、人をさらい、生贄としていたらしい。
"紫水晶"の力の維持、能力の発現には、生贄が必要なのだろうか?
そんな噂は、君たちの耳には届かなかった。しかし、実際にその力を目にしたのも事実だ。
……何事もなく、その翌日。君たちは『護衛依頼』の報酬である500Gを追加で貰い、グランゼールへと帰還することになるだろう。
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