Session2-8 シュシュ虐、再び

冒険者たちは交代で睡眠をとりつつ、指定された東側の森周辺の警備をしていきます。

幸いなことに、その日の晩には特に変わったことは起きません。

朝昼夕の飯時には中央のコテージに集まり、談笑をかわす……そんな日々が続いて。

冒険者たちがいるおかげか、ディックやピピン、ガストンの仕事は、ミスはあるものの

ほとんどがノルマ通りにこなされ、彼らも少しずつ輝き始めたように見えます。

しかし、ディックが時折、物憂げな表情を見せることは変わりませんでした。




GM:4日目の夕刻、日没の前。あと少しで夕食時、といった時間。

いつも通り、東の森周辺を警備していた冒険者たちは、突如……反対の方角から、悲鳴が聞こえてくるのに気がつく。

シュシュ:「……今のは」

アルクトス:「……悲鳴か?」

GM:西側、森とは反対方向だ。とはいえ、西には『ファーベルト平原』がある関係上、動物や幻獣などが現れてもおかしくないということは、君たちにも想像できるだろう。同時に、西の方面から農夫たちが走ってきて、中央のコテージ周辺に集まっているのが見て取れる。君たちからの距離は100mほどだ。

オルフ:「蛮族か人攫いか…とにかく向かうぞ!」

イスデス:「向こうに向かうか、それとも……」こっちにとどまった方がいいんじゃないかとも思うが。

GM/イザムナ:「すみません皆さん……! どうやら低級の蛮族のようです!」イザムナの声が響くだろう。

「正確な数は不明です。 一応、人はこちらで集めるつもりですが……!」


シュシュ:「……どうされますか?」あたふたしながら。

シンカイ:「陽動か否かを判断せねばなりませんが……」

シュシュ:えー、そうだな。アルクが100m先まで声、飛ばせます。

アルクトス:今日は風の契約をしてきました。(どやぁ)

シンカイ:オルフは単独よりはサポートし合うほうが活きるタイプですが、わたくしは比較的単独で陣取れるタイプですわよ。

イスデス:オルフ&シュシュ&イスデスで向こうに向かいますかね?

シュシュ:よきかと。シンカイは粘れるタイプでもあるし。

オルフ:移動速度の問題もあるしな。その3人で行って、シンカイとアルクには待っててもらおうか。

「シンカイ、アルクトス。こっちを任せる」 

シンカイ:「いいわ、アル。任せて頂戴」剣を背負って強くうなずきます。頼られたので超キラッキラ。

オルフ:「だっ…ええい、任せるぞ!」突っ込んでる場合じゃねぇ、と。

GM:そういえば、オルフの本名のアルトゥールって、アルクトスのアルとかぶってるな。

アルクトス:偶然の一致。「ク」の有無で判断だな(笑)。

シンカイ:まあ、愛称"アル"はよく"ある"名前ですわね。アルだけに(笑)。

GM:では、君たちは分割して対処にあたるぞ。




■オルフ・シュシュ・イスデスチーム


GM:悲鳴を受けて西に向かった君たちは、蛮族の集団の姿を発見する。

蛮族の集団は、君たち……そして、農場の人間めがけて一直線に向かってくるだろう。

まとまった数は、5体。そのうち1体は、他の蛮族よりも体躯がひと回り大きいことがわかる。

オルフ:こう、とても薙ぎ払いが欲しいですよね序盤の多い敵!

シュシュ:ね! ダウレスが欲しい。

イスデス:スパークがあるからなんとかちょっとずつ削っていきたい。

アルクトス(別所):がんばれー。

GM:では、戦闘準備だ!

シュシュ:【ビートルスキン】と【バークメイル】Bランクを自分にかけ、オルフに《かばうⅠ》を。

シンカイ(別所):基本展開ですわ。

GM:魔物は2種類だ。魔物知識判定、目標値7/11と9/14!

オルフ:(ころころ)あ、なんか両方抜いた。

シュシュ:(ころころ)ライダーで成功。

イスデス:(ころころ)弱点弱点ン。どちらも弱点抜きました。


敵はサーベルフッドが4体と、後方にボルグハイランダー。

先制判定はイスデスが自動失敗するも、オルフがなんとか同値11で成功し、先攻することに成功します。


イスデス:「さて、いつもの如く守りの加護から行こうか!」(ころころ)【フィールド・プロテクション】成功!

オルフ:続くぞ。【キャッツアイ】【マッスルベアー】使用、ボルグへ向かって通常移動で接近。

GM:(ころころ)それは、サーベルフッドが妨害する。

オルフ:「(敵の方が数が多い、こういう時は……まず先手で一発、イニシアティブを握る!)」

両手利きで2発、追加攻撃で1発!(ころころ)命中!ダメージ12,8,12!

GM:サーベルフッドはその3撃で体力を奪われ、そのままダウン! 残りの蛮族が怯む。

オルフ:一匹を2発の打撃で倒し、3発目で投げ飛ばして進まずに残っていた3体の方へ投げ飛ばす。

そのまま威圧的に構えてびびらせておきましょう。手番終了で。


GM:敵の手番だ。残ったサーベルフッド3体は、(ころころ)バランスよく前全員に1回ずつ、《囮攻撃》だ。

シュシュ:オルフかばい。

GM:(ころころ)ダメージは11点!

シュシュ:もろもろ含めて……ちょうど11点カット。かきん。

オルフ:ひゅー。んでシュシュとジャンくんが1回ずつ回避だな。目標値は9だからワンチャン避ける。

シュシュ:(ころころ)あ、6ゾロ回避(笑)。絶対かわせないはずなのに。

イスデス:そういや、タワシ(タワーシールド)の筋力不足で回避マイナスでしたね。

ジャンくん(シュシュ):(ころころ)ジャンくんは失敗。

GM:(ころころ)おらぁ! こっちも6ゾロで、ジャンくんに16点物理。続いてボルグは……(ころころ)そっちじゃねぇ! シュシュに攻撃。

シュシュ:(ころころ)失敗。普通こうなる。

GM:ダメージは……(ころころ)あっ。出目11で痛恨撃発動!22点!

オルフ:うわ。

シュシュ:まーた。

イスデス:好きなものをいじめていくスタイル。

シュシュ:「ジャンくんっ……!って、きゃーっ!」

オルフ:「シュシュっ!」

イスデス:「そっちにも行ったか……。さて、ハトホル神よ頼みます」

GM:敵の手番は終了だ。PCターン!



2ラウンド目、イスデスの【キュア・ウーンズ】でシュシュとジャンくんが持ち直すが、

シュシュの【星は剣を導く】で高い出目を引いてしまい、代償にMPが10点持っていかれます。

オルフはそれを受けて、危険度の高いボルグハイランダーを攻撃。

2回の攻撃がヒットし、HPを4割まで削ります。



GM:敵のターン、フッドから。狙うのは……(ころころ)まーた均等!!

オルフ:前ラウンドから均等ですね。

GM/ボルグハイランダー:『マヌケ!クズ!スカポンタン!!1人ヲネラウンダヨ!!』汎用蛮族語でわめいている。

イスデス:「うーわ、ひどい言葉だ。聞くに堪えないね」汎用蛮族語はわかる。

シュシュ:(ころころ)ジャンくんは回避。私への攻撃は1点通ります。

オルフ:トータル被害、1点か。ヨシッ!

GM:ボルグハイランダーは……(ころころ)ジャンくんへ。

シュシュ:うーん、[献身]発動! ここは被害を抑えよう。(ころころ)一応の回避は失敗。

GM:では、ダメージ(ころころ)……あっ。出目10……(笑)。

イスデス:痛恨! 痛恨!(笑)

オルフ:シュシュ虐が激しすぎる(笑)。

シュシュ:魔力が尽きたためであろう。騎獣の上で膝をつき荒い息をする姿を晒す。

イスデス:「(戦士として訓練を受けてないから、彼女はうまく受け流すのが下手なのか……いや、変に考察してもな)」

オルフ:ギリ、と歯を食いしばるも声に出さず、力を溜める。

こっちのターン、ハイランダーへ3回攻撃、(ころころ)2発しか当たらない呪い。

シュシュ:でもありがとう+2占い!

イスデス:なければかわされていた。

オルフ:(ころころ)弱点込み、防護引いて合計18点ダメージ!

GM:ハイランダー撃破!

イスデス&シュシュ:いえい!



指揮官であるボルグが倒れ、その部下だったフッドは戦意を喪失。

すでに数の利もなく、散り散りになったフッドたちを、冒険者たちは容易に仕留めることができました。



シュシュ:「……おわり……ましたか……」

オルフ:「ああ。勝ちだ。……イスデス、治療頼む」ちょっと歯痒そうにしつつ。

イスデス:では。シュシュちゃんに【キュア・ウーンズ】(ころころ)……よし、2回で全回復。

シュシュ:「……ありがとうございます。もう痛くありません」ぺこりと。

イスデス:「なに、拙の役割は傷薬だからね」

GM/イザムナ:ひと段落したところで、君たちにイザムナ達から声がかかるよ。「助かりました……ですが、問題が……!」

オルフ:「しこたま殴りやがって……っと」そっちに向き直る。

GM/ピピン:「ディックがいないんだ! さっきまで、作業してたはずなのに……!」

オルフ:「ディックが?」

イスデス:「おっと……そうきたか。まずいな」

GM:君たちがコテージ付近を見渡せば、確かに従業員の中のひとり……ディックの姿だけがない。

シュシュ:「……シンカイ様たちの方へ行かれてはないでしょうか」

オルフ:「……そういやイスデス、向こうからの連絡は?」 俺は前に集中してたからか見ていないが、と。

イスデス:「まだない。向こうは異常なしということだろうか。もしくは異常ありで連絡がつかないのか……」

GM/ガストン:「やはり、アイツ何か隠してやがったな……」ガストンは渋い顔をする。

見渡せば、東側を警備していたシンカイやアルクトスの姿も、当初の場所にはないだろう。

オルフ:「……姿見えずか、無理させるぞ、シュシュ。イスデスも、魔力はまだあるな」

イスデス:「半分はある。一戦程度なら問題なく」

  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る