第438話 レベル35の新スキル確認、続き

 ※スキル確認の続きからです。重戦士まで確認済み。



・基礎レベル36→37     ・アビリティポイント47→48


・剣客レベル1→36      ・トレジャーハンターレベル36→37

・軽戦士レベル36→37    ・魔法戦士レベル36→37

・重戦士レベル33→37    ・賭博師レベル33→37

・遊び人レベル30→36    ・新興商人レベル33→36

・熟練職人レベル33→36   ・鍛冶師レベル30→35

・採掘師レベル31→35    ・罠術師レベル34→37



 賭博師レベル35では、新スキルを2つ覚えた。


【スキル】【名称:ポーカーチェンジ】【パッシブ】

・〈ポーカースラッシュ〉の役がワンペアかブタの場合、自動で強制発動する。

 銀貨を1枚消費して、全カードを引き直す。銀貨が無い場合は、装備品の1つを代償として消失する。



 〈ポーカースラッシュ〉を補助するパッシブスキルのようだ。ポーカーの一発勝負はギャンブル性が強すぎたので、試し打ち以外では使っていないスキルだが、少しはマシになったか?……などと、絆されてはいけない。注目すべきは、【強制発動】と【銀貨1枚消費or装備品消失】である。

 なに勝手に掛け金を積んだり、装備品を質に入れたりしているのだろうか?

 レベル35……つまり35層まで来られるならば、装備品はそれなりの筈。銀貨1枚=1万円なので、割に合わなさすぎる。幾ら懐に余裕があるとはいっても、こりゃ今後も使わねーな。(レシピで散財した奴のセリフ)



【スキル】【名称:ブラックダイス・ブラスト】【アクティブ】

・6面ダイスを3つ振り、その合計が13以下の場合、敵パーティー全体に無属性ダメージを与える。13に近いほど威力が大きい。ただし、14以上を出すと、超えた数×最大HPの割合分のダメージを術者が受ける。



 何のギャンブルか知らないが、トランプで行うブラックジャックに近い様だ。ダメージ量を考えずに、当たる確率を計算すると、ダイス3つの合計が3~13になるのは約84%。他のギャンブルスキルである〈丁半博打〉や〈ポーカースラッシュ〉に比べれば、かなり高い方である。

 しかし、最悪の出目MAX18が出てしまうと、最大HPの5割のダメージを受けてしまう。〈いかさまの拙技せつぎ〉が保険にあるが、コイツは『ギャンブルスキルの結果を一段階良い方へすり替える』効果なので、【18】が【17】になるだけである。


 うん、何故知っているかと言えば、実体験したからである。サクランボ狩りの残敵掃討となったところで試し打ちをしたところ、出たのは【6】【6】【3】で合計【15】。慌てて〈いかさまの拙技〉を使って、50%の賭けに勝ったのに、【14】に変化しただけ。結局1割のダメージを貰ってしまったのさ。

 もうギャンブルスキルは懲り懲りだと言いたくなるが、攻略本用のネタにならないので、仕方なく何度か使ってみた。


 結果、当てた場合は、敵全員の元で小爆発が起こり、ダメージを与えた。ブラストなだけに、〈エレメント・ブラスト〉と似たような爆発である。

 〈ブラックダイス・ブラスト〉は戦闘行為を行っている敵全体が対象なので、サクランボ狩りで大量の敵を相手にする場合は、非常に有用だと考えられる。

 〈いかさまの拙技〉の保険を含めた、3~14が出る確率を計算すると約91%となって、中々良い。


 まぁ、そのいざって時に9%を引いて外すのがギャンブルだけどな。うん、某シミュレーションゲームで、何度外した事か……




 遊び人レベル35では、新スキルを2つ覚えた。


【スキル】【名称:道楽者の気まぐれスキル】【アクティブ】

・転職可能なジョブの習得済みスキルと装備中の武具のスキル、その中からランダムで1つが使えるようになる。

 1日1回だけ使用可能であり、効果はその日の間だけ。使用回数は0時に回復する。



 戦うためのスキルが一つもない遊び人にとっては、面白いとは思うのだが、俺には意味が無い。ジョブを変えるか、追加スキルを加えればいいだけ、なのだから。

 一応、武具のスキルが使えるようになる効果はある。特殊武器や防具を身に着けた状態で〈道楽者の気まぐれスキル〉を使って当てれば、武具をポイントに戻した後でも使いたい放題。つまり、〈プラズマブラスト〉とか〈プリズムソード〉みたいな強力なスキルが使えるようになるのである。

 ただし、俺の膨大なジョブ数とスキル数から、ランダムで引き当てないといけないけどな!



【スキル】【名称:緊急登板】【アクティブ】

・金貨を1枚消費する事で、自身の使用制限があるスキルのクールタイムを半分に減らす。袖の下とも言う。



 使用制限のあるスキルのクールタイムとは、〈ダイスに祈りを〉や〈道楽者の気まぐれスキル〉にある【1日1回だけ使用可能】の事のようだ。攻撃系のアクティブスキルの使用後の硬直ではないみたい。

 金貨を持った状態で、このスキルを使おうと思い浮かべたところ、軽減対象のスキルが脳裏に過ったので間違いない。

 他にも賭博師の〈いかさまの拙技〉が【2時間に1回】なので、こちらにも使える模様。いかさまをするのに100万円も使うのは割に合わないけどなぁ。

 


 新興商人レベル35では、新スキルを2つ覚えた。


【スキル】【名称:従業員指揮】【パッシブ】

・自身の経営する店舗、もしくは務めている店舗内にて、部下への指示が通りやすくなる。雇用契約を結んでいれば、パーティーに加入していない者も対象となる。

 ただし、極端な命令には効果が無い。ある程度、個々のメンバー自身が納得しなければならない。



 騎士が覚えている〈中隊指揮〉と同じく、指示をしやすくするスキルようだ。白銀にゃんこのメンバーは、普段パーティーを組んでいないので、効果対象に入るのは助かる。まぁ、そこまで無理な指示は普段からしないし、反目された覚えも無いので、このスキルの有無で変化が出るか分からないけどな。



【スキル】【名称:ファイリング】【アクティブ】

・目視した書類、本のページなどを、自身の鑑定図鑑に登録する。

 また、登録されたページの管理機能を追加する。



 鑑定図鑑に、デジカメ機能が追加されたようだ。ただし、風景や人物写真は撮れず、書類と本だけという中途半端なスキルである。自分だけのレスミア写真集とかは作れない……いや、盗撮になるから駄目なのか。利点としては、レシピを書き写す必要が無くなるとか、図書室の本で有用そうなページをデータとして記録しておけるくらいである。

 そして、管理機能として、ストレージと同じようにファイル管理が出来るようになった。鑑定図鑑だけでなく、人物図鑑や帳簿ファイルにも適用されていたので、名前を付けてファイル別に管理したり、削除したりできる。

 地味に削除機能が嬉しい。いや、頭の中に保存されているのは良いが、容量が心配だったからね……図鑑データを増やし過ぎて、記憶力が悪くなるとか、頭の回転が遅くなったりしないかなと……なんて。本狂いのリプレリーアが、このスキルを覚えたら、限界まで本を頭に詰め込んで廃人化しそうである。




 熟練職人レベル35では、おなじみの〈中級鑑定〉に加え、新スキルを1つ覚えた。


【スキル】【名称:スティッキーペースト】【アクティブ】

・簡易版〈メタモトーン〉、指でなぞった表面部分のみ粘着質に変える。そして、接着した部分を強固に融合させる。火土魔法の亜種。



 接着剤が無くても素材同士を接着させるスキルのようだ。〈メタモトーン〉は触ったところから徐々に粘土化が広がっていくので、接着だけに使うのには少々慣れがいる。それを、楽にするため接着に特化させたのだろう。パッと思い付くだけでも、木工や服飾、彫金等、様々な分野で使えそうなスキルだ。汎用職である熟練職人らしい。

 因みにフロヴィナちゃんは「あ~、メイド服作りの時に欲しかったな~」と、嘆いていた。何でも、糸で縫い合わせるよりも、早く強固にくっ付けられるからだそうだ。また、40層に到達したらレベリングしてあげよう。




 鍛冶師レベル35では、おなじみの〈中級鑑定〉に加え、新スキルを1つ覚えた。


【スキル】【名称:魔物素材加工】【パッシブ】

・魔物素材の角や骨、皮を加工して武具にする場合、その特性をスキルとして引き継ぐ。

 ただし、素材のレア度や魔物の強さに由来して、スキルの有無や強さが決まる。



 手持ちの武具には、魔物由来の付与スキルが結構沢山あるので、この〈魔物素材加工〉持ちの職人さんが加工してくれたお陰なのだろう。見直してみると、懐かしい。最初のスキル付きと言えば、コイツだ。


【素材】【名称:黒毛豚の角】【レア度:C】

・フェケテリッツァの鼻の上に生えた大きな角。円錐状で、ウーツ鋼と同等の硬さを誇る。魔力を込める事で、相手の防御力を半減させる貫通効果が発動する。


【武具】【名称:貫通のフェケテシュペーア】【レア度:C】

・黒毛豚の角を穂先にして作られた槍。魔力を込める事で、生前と同じく貫通効果を発揮する。また、魔力を込めた状態だと、非実体の魔物に対しても有効。柄の銀装飾で魔力伝導率が強化されている。

・付与スキル〈防御貫通 中〉


 素材の鑑定分では、『相手の防御力を半減させる貫通効果が発動する』として書かれていた部分が、武器として加工された後は付与スキル〈防御貫通 中〉となっている。最近買った『耐火の刀』も『魔物素材の糸により、多少の耐火性能を備えている』ことから、〈火属性耐性 小〉を持っていた。多分、付与スキル分の付加価値が付けられるようになるので、鍛冶師としてはかなり重要なスキルだと思う。付与スキル一つで100万は確実に高くなるからな。




 採掘師レベル35では、おなじみの〈中級鑑定〉に加え、新スキルを1つ覚えた。


【スキル】【名称:魔水晶狙い】【パッシブ】

・魔水晶系の素材が出やすくなる。ON/OFF切り替え可能。



 〈石炭供給操作〉や〈鉱脈の見極め〉と同じく、採掘時の確立操作をするパッシブスキルのようだ。これら確立操作系のスキルは、複数ONにしてしまうと喰い合ってしまうので、どれか1つに絞る方が目当ての素材が手に入りやすくなる。

 魔水晶は幾らあっても困らないし、属性晶石もあるに越した事はない。落石ボムや、魔道具に使えるからな。




 これにて、レベル35の新スキル確認を終了する。ただ、これらの情報を報告書にまとめていて、足りない事に気が付いた。楽師がレベル33のままだ。そう言えば、大角餓鬼が登場した辺りから、ずっとソードダンサーなので忘れていたもよう。フィオーレ自身も、レッスンを受けるようになって、その成果を試しがっていたのでしょうがない。明後日は楽師を使うように頼もう。






――――――――――――――――――――――――――――――――――――――

 次回より4回分、ジョブと習得スキルの一覧(小ネタ付き)を更新します。ただし、話の展開的(強敵とソードダンサーで渡り合って自信を付ける)に、楽師のレベル35の新スキルだけ入らなかったので、こっちで先行解禁ですw

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る