第二話 月の夜

走馬灯、霧にノイズが走る。ビジョンの痺れは抑え込むより、放置するほうが適切だ。集中的にこのタスク、このミッションさえコンプリートできれば私は全てを文字通りクリアできる。

私が兵器…?おかしい。私は生きている。こんなやつらなど、もうどうでもいい。

突破口を見つけ、薙ぎ払うんだ。叩く。潰す。次々に迫りくる精鋭たちを退ける。

何を求めるかは知ってる。力があるにしてはあまりにも無力だ。

この動力は私を突き動かし導いてくれる。まさに導力だ。

これがあるおかげで私は蒸気を使えた。コントロールして平然と人を殺せる。導力の釜戸の中には轟々と暴れる獣がいた。

粉砕、骨を粉々に叩き潰す、赤い鮮血は、蒸気を放出するこの鎧や剣と一緒だった。

近寄るな、自由になるんだ。お前らなど骸骨に過ぎない。

死体の先を走る抜ける。月光が紅い鎧を照らした。

「いたぞ。あれだ。」増援確認。月に監視されているんだ。

突破口は簡単。虐殺を続け、運命を変える。

それは私一人だけの革命。

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