第3話 裏と表

ついたのは廃校の近くだった。

「なんで助けた!?僕はあの笹倉さんの言う通りであの人は悪くない!」

女はやっと手を離せさてくれた。

「笹倉って言うのか、、」

僕は座り込んだ。なんてダサいんだ。

「ミノル、、この世は1人残らず大切な存在なんだ。

って言っても自分に自信があったらそれはそれでナルシスト扱いされる

けど、、、」

「こんな僕………」情けない。

「なら、ミノル。」

僕は呼ばれて上を向く。

「俺のために生きろ。すべてを俺に尽くせ。俺が死んでいいって

言うまで弱音も死んでもダメだ。いいな?」

僕がこの人の為に生きる?いくらなんでも正体が不明な人には……

「お前は何者なんだ?」僕は弱く聞く。

「お前じゃなくて貴方だ。そして敬語だ。俺はな、元大佐だ。」

「は?」思わず声が出た。大佐?めっちゃくちゃ偉い?でも「元」って

事は、昔大佐をしていたのか?

「なら、刑務所から何度も抜け出したのはどうして……ですか?」

女は首を傾げる。

「は?俺は姫を殺害したとして自然隊を辞めさせられた。刑務所なんか

入っちゃーいねーよ。」

姫?入っていない?ということは、、、ヴィラン中佐は嘘ついていた?

「仮にもし刑務所行きになっても脱走するわけが無い。まあやろうと思

えば出来るが……」

これはヴィラン中佐を信じた方がいいのか?

それとも………

「それと、どうやって廃校から抜け出したんですか?」

女はため息をつきながら

「ヴィランから聞いてるようだな。明状(あきじょう)って言う能力を

使って作り出した網目の囲いの事だ。明状の印を当てられた者は

通り抜けできない。俺は首元に印を付けられた。」

ん?矛盾している?抜け出したのに印を付けられた?、、、ん?

「俺が力づくで通ったら、なんて言うのは信じるか?」

「え?」

「最低でも象くらいはあるな、だから紫気を溜めて朝から昼まで

かかっちった。すまんな、遅れて。」

「あの、さっきから紫気って一体どういういm……」

言おうとした時僕は彼女に口を塞がれた。黙れと言う意味だろう。

「黙っても無駄だ。一ノ瀬が紫気を隠せない以上俺たちからは

逃げれない。だろ?ロイズ」

角から出てきたのはヴィラン中佐と部活たちだ。

「バレたらしゃーねーな、久しぶりだな、ヴィラン。」

この人はロイズって言うのか?どこかで聞いたことが………

「よくも笹倉たちを殺ってくれたな、3人とも頭から血が出ている。」

ヴィラン中佐は強い、ロイズ、、さん?でも対抗出来るわけない。

「僕のせいです。ヴィラン中佐、」

僕は潔く(いさぎよく)名乗り出た。

「僕は生きる意味がないんです。だから悪いのは僕です。」

「は?」

するとロイズさんは僕を思いっきりぐーで頭を殴った。

「約束破ったな、ミノル。弱音吐くなって言ったのに。俺に

尽くすんだろ?」

ロイズさんは僕の胸ぐらを掴んで超怒ってる。

「ロイズの奴隷になるのか?笑える」とヴィラン中佐。

「え?」

「クズで仲良くしてたらいい話だ。」

クズ?本当にそーだけど心どこかでヴィラン中佐には救ってくれると

思ってた。なのに、、少し裏切られた気分で心が痛い。

「もー、知らない。ミノルが約束破ったから俺、、暴れる。」

「へ?」

するとロイズさんが居なくなった。キョロキョロすると周りの人たちが

どんどん殺られていっている。ものすごい速度でロイズさんが

倒してるんだ。でも、

城夢隊の軍が多すぎてロイズさん1人では戦えない。かと言って僕は

何も出来ない。ここはひとまず!

「ロイズさん!逃げましょ!」

と言いながら僕も追われる。あれ?ヴィラン中佐は?

避けながら探すがいない。ロイズさんも探していると……

「ぐあー!」

前後左右から狙われている。仕方ない!!

「ロイズさん!僕はあなたのために尽くします!弱音吐かずに

毎日を生きようと思います!なので今回はひとまず逃げましょう!!」

すると目の前から素早い物が近づいてくる。形が見えないほどに

殺られると思い目を閉じる。

(あれ?飛んでる?)

足に負担がないのに風を切る音がする。恐る恐る目を開けると

「え?!?」

ロイズさんが僕をお姫様抱っこしていた。

「わかったよぉー!そんなに言うんだったら俺のために生きてもいいぜ!」

(いや、自分が言ったんやんか。)

ロイズさん、めっちゃくちゃ嬉しそう。あれ?この顔どこかで

「崖から飛び降りる。覚悟はいいな!?」

は?急に!?

「3……」

後ろを向くと軍が火の矢を装置している。そのままでは爆発する!

「2…」

「ロイズさn……」

ーバッコーン!!!!!!!ー


ーある森ー

「ん?人?」

2人の人間が倒れている。

「バーや!手当を!2人の子供が倒れている。まだ息はある。

助かるかもしれないんだ!!」







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