色のない風景

薄雲を抜けて差し込む

白くて淡い光


地面には

乾いてひび割れた枯葉と

土に還りゆく落ち葉とが

色もなく

佇んでいた


まだ少し冷たい風から

まるで新芽らを

庇うように

護るように


葉の落ちた街路樹たち

見れば先端に

小さな小さな

蕾をたくさんつけて


その街路樹たちの枯れ枝が

薄雲を抜けて差し込む

白くて淡い光の中

浮かび上がって


風はまだ少し冷たく

でも

柔らかな薄日は

優しく包むようにすべてを

暖めて


冬はまだ続くけれど

春の訪れが近づいているよと

そっと教えてた


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