第11話 いま、なんでもするって言ったよね?
散々二人に私の日記をもてあそばれて、おやじショタには罵倒されて、まったく酔えないまま悪だくみの会は終了した。
ウィルは転移魔法でさっさとどこかへ帰り、私たちは歩いてスラムに帰っていた。
「いや~、今日も楽しかったなズーコ。」
「あんたらは楽しいでしょうよ。こちとら前世から今までひた隠しにしていた性癖を思ってもいないタイミングで暴かれたんですから。」
「まあそう言うなって。マナががっぽがっぽ入れば、ウチら貴族にでもなれるかもだぜ?」
「き 貴族 」ゴクリ、思わず喉が鳴る。
悪魔にとって貴族は特別だ。人間界でも貴族は特別かもしれないが、契約にうるさい悪魔にとって身分は絶対だ。
なにせ自分の集めたマナはその貴族に献上するためにある。献上したほんの残りが私たちの生きる糧となる。
上納マナを大きく越えたマナを稼いでいる者は、そのマナの影響で変化し、強大になれば、その強さや魔界の貢献度で爵位をもらうことになるのだ。
「おいおい真顔のズーコは一段と気持ち悪いな?」カラカラちゃんは満面の笑みでこちらを見ている。
「ねえカラカラちゃん。本当にこれって成功するのかな?」
「ズーコ。やる前から落ち込んでもしょうがないぞ、お前の日記のエネルギーはどこから来ているんだ。お前の好きって気持ちだろ?内容気持ち悪いけど。」
「一言多いよカラカラちゃん。」
「アタシは、お前のその好きって気持ちに賭けるよズーコ。」
「カラカラちゃん。」なんだろ、いまカラカラちゃんから好きって言われたら私なんでもいう事聞いてしまいそう。
「いま何でもするって思ったな?ズーコ」
お前は超能力者か?いや悪魔だった。
「それじゃ、次の店はお前の驕りな!」
2軒目は朝まで付き合わせられました。
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ぶりーき
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