第10話 辱めは続く
口の悪いおっさんショタのウィルは文句をいいながら私のBLノートを読み始めた。
途中から無言になり、そして大きく息をつきながら私にこう言った。
「お前、これをどこで覚えて、どうやって書いた?」
「へ?どこで覚えてって、即売会とか、最後の方はインターネットで手に入れたり、」
「なんだインターネットって?」
「いや、こんな内容の本ばかりが大量に揃っているなんだろ天空の城みたいなものがあって、お金さえ払えば本が降ってくるような装置をみんな手に持って生活していたんですよ。」
「すげーなそりゃ魔法だぞ。」
あんた魔女じゃん。
「特にすごいのが、まったく内容はわからないが、何か道具同士がまぐわっている箇所の文字だな。」
「すいません。字汚いもんで。」
「そうじゃない。字に込められた怨念が深すぎて、うっかり冥界につながるとこだったぞ。こりゃ、中級いや上級のしかも古代の黒魔術だろ。」
「な!スゲーだろ。」カラカラちゃんはうれしそうだ、人の性癖をつまみに飲んでいる。
「お前等に言っちゃ悪いが」
「悪いなら言うな。」カラカラちゃんはすでにデキあがっている。
「サキュバス程度が使える魔法ではないぞ、これは。こんな上位魔法はダークロードでも使えるものは、今ではそんなに残っていないんじゃないか?これをそのままにしとけばいつか災害級の事故が発生するぞ」
私のノートってそんなに迷惑な代物だったんですかい?
欲望って怖いですね。
「で、どう思うよウィル。」いたずらっぽい笑みを浮かべた敏腕社員が話しかける。
「そうだな、これならば、町の一つや二つ、いや国の二つや三つくらいの人間から安定的にマナを奪えるのではないか?もしかしたら、そいつら全員冥界送りにだってできるぞ。」
あたしゃとんでもないものを産み落としてしまったのかい。ごめんよお母さん。
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ぶりーき
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