技術解放前の主要兵器

【TSR-R1 ラニウス】

モズの意味を持つ。

ラニウスには百舌鳥の早贄より「斬り裂き魔。処刑執行人」。頭が大きいので「雄牛の頭」という意味がある。ブレードアンテナが頭部に装備されている。

追加装甲を装着前提の中装甲高機動型。機械駆動と人工繊維で構成された人工筋肉を装備したTAKABA社の機体。

ホーンアンテナと保護バイザーに隠された並列四眼(左右二眼)により、索敵能力が極めて高い。


コウがジャンクヤードで遭遇した五番機はそのなかでも最初期生産型の八機のうちの五目。

作中では「五番機」と呼称されている。

登場当時左顔面部の保護バイザーが破損し並列二眼のカメラが剥き出しになっていた。

武器は大剣一本。


【TSR-R1A ラニウスA】

機動工廠プラットフォーム〔アストライア〕と地下交渉の資材を使って修復、改装された機体。

高加速用の回転デトネーションエンジンを採用した追加装甲を装着している。

相手との間合いを詰める際の超加速を可能にした。


武器はジャンクヤード当時の大剣

ガンスミス(銃職人)とワイルドキャット(カスタマイズスペシャリスト)が作成したアサルトライフルAK-2を装備している。

このAK-2は後日量産されるほどの性能を持つ。


【TSF-R10】

TAKABA社の最新鋭機。ラニウスの後継機にあたる。

近距離戦特化のラニウスから人工筋肉採用はそのままに汎用性向上を目指した高性能機。

主人公に立ちはだかる敵側の傭兵バルドの愛機。


武器は大口径ガスト式機関砲と長剣。


【SAS-F02 スナイプ】

スカンク・テクノロジーズ社の狙撃用シルエット。ヒロインの一人、ネレイスのブルーが駆る。

超遠距離用狙撃機で、機体の倍もあるレールガンを展開。この武装を装備するときは機動力はほぼない。

ブルーは近付いた敵をパイルバンカーで迎撃することを得意とする。


武装を換装することでマークスマンスタイルという中・遠距離対応のシルエットになる。

この装備の場合は重機関砲が主武器となる。

潜入作戦時は中口径のカービンを採用した。


【SAF-F02 フェザント】

スカンク・テクノロジーズ社のエース用高機動機体。メタルアイリスの隊長ジェニーの機体。

三次元行動可能な軽量機。装甲は薄い。

小口径のレールガンと三次元行動可能なスラスター。多彩な有線ミサイル。近距離用の高周波ブレードを装備。

全距離対応可能だが、決め手にかける部分もある。


【SF-S1A1 ベア】

ジョン・アームズ社製の、惑星アシアで最も普及している戦闘型シルエット。装甲車のような外見で安価。

これにより人類の戦力が均一に上昇し世界を救った機体としても認知されている。

追加装甲も様々なバリエーションがあり、別機対に仕上げることも可能。

武器は主に60ミリの機関砲に銃剣。肩撃ち式ロケットランチャーなど様々。

コウの友人となるメタルアイリスのバリーやロバートもこの機体。


【SF-2 グリズリー】

ベアをさらに重装甲化したもの。機動力は失われているが残存性は高く人気が高い。


【ART-02 エレファント】

ジョン・アームズ社の関連企業であるゼネラル・デフェンス社製の超重装甲シルエット。

戦車の製作が困難だった当時の惑星アシアにおける戦車の代替を目指していた。

追加装甲をつけるともはやただの的ではあるが、後方支援には向いている。


【SA-A2 オッター】

水陸両用シルエット。メタルアイリスの戦闘工兵部隊隊長のフユキが乗る機体。

シュラウド付きプロペラでスクリューを兼ねたバックパックを装備。

武器はスピアガン等。


【機動工廠プラットフォーム〔アストライア〕】

コウの旗艦であり、地下秘密基地を制御するAIアストライアが内包されている。

多目的工廠艦であり、空母機能も持つ。

全長は八百メートルほど。


【T-10A2】

メタルアイリスやストームハウンドで採用されている戦車。

戦車は技術開放前の惑星アシアではとても高額な兵器であり、保有しているアンダーグラウンドフォースは少ない。

大口径レールガンに副兵装として多銃身ガトリング砲が採用されている。


【WA-01】

ワーカーと呼ばれる作業用シルエット。どの要塞エリア、防衛ドームでも製造可能。

中古価格は日本円換算で三十万程。

当初転移者がいない惑星アシアでの唯一の戦力だった。銃器が無いため工作機械を応用した器具や槍や棒で戦闘を行っていた。

現在では戦闘に参加する場合は追加装甲を装備する。安いためにこの装備で傭兵になる者も多いが、多くは後方支援に回される。


【SS-01】

ワーカーを戦闘用に改装したもの。SSはシルエットソルジャーの略。

装甲が多少厚くなった程度でさほど変わりない。


【ドリル1】

坑道掘削装甲車。大型のシールドマシンはタケノコ型ドリルに変形し、これは戦闘用となる。

排出した土砂を回収し燃焼させシリカに変換。周囲を固める材料にしてシルエット用のトンネルとして利用する。


【ハンガーキャリアー】

大型のシルエット移動用拠点の総称。トラック型やホバークラフト型まで様々。

だいたい三機から六機のシルエットを格納、整備できる。

中堅規模のアンダーグラウンドフォースはこのハンガーキャリアーを複数運用する。


【01式水陸両用装甲車 海豹】

水陸両用車。工兵部隊が使用した。


【半軌道装甲車】

転移者が趣味で創ったハーフトラックが大ヒット。現在相当普及している。

モジュール式で榴弾砲や戦車駆逐車、対空砲、補給物資運搬型など様々に対応している。

多くのファミリアがこれにのって戦闘に参加する。


【装軌装甲車】

履帯系の装甲車。

人間の居住区画とそれ以外がはっきりしている惑星アシアでは、装軌装甲車の重要性は高い。

ハーフトラックよりも装甲が厚い場合も多く、空挺戦車のような働きも可能。

これもモジュール式ではあるが、前線に出ることも多いため戦車駆逐車として運用される場合が多い。

ファミリアたちが愛用する。


【装輪装甲車】

主に市街地用で使用される。

ハーフトラックが人気のため、数は多くはないが市街地での緊急展開では重宝される。

ファミリアたちが愛用する。


【超重戦車】

ストーンズ側に移籍した構築技士アルベルトが創った超重戦車。試作機扱いで量産はされなかった。

ストーンズ側の防衛の要。


【多連装ミサイルシステム】

多連装ミサイルシステムと、それを牽引するトラック。



◇ ◇ ◇ ◇ ◇

●ストーンズ兵器


ストーンズ勢力の敵兵器「マーダー」。人類居住可能な三惑星に対し突如襲来した殺人兵器。

とくにファミリア、セリアンスロープを熱心に排除する傾向がある。

虫型のマーダーは「ケーレス(悪霊)」と呼ばれている。


【アント系】

ワーカーとソルジャー型は水素バッテリーとセラミック装甲の蟻型兵器。小口径や中口径のレーザーを搭載している。

司令塔であるコマンダー型のみAスピネルのリアクターを搭載している。


【マンティス系】

Aスピネルのリアクターを搭載した蟷螂型のマーダー。

マンティス型を倒すにはシルエット三機が必要といわれるほど。


【エニュオ】

破滅の女神の名を冠する女王蟻とも蠍型にも見える超巨大マーダー。攻城兵器として運用される。

Aスピネルで動いているが、装甲は厚い。


【テルキネス】

龍人を模したマーダー。本来は二足歩行し直立したワニ型ともいうべき兵器。

マーダーのなかでは一番複雑なAIで動いており、無人シルエットともいうべき存在だが複雑な思考は行えない。

拠点制圧や鹵獲など、虫型マーダーでは不可能な分野での役割を担う。


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いつもお読みいただきありがとうございます! 


今回は書籍化秘話。ラニウスのデザインについてです。

これはメカデザイナーである小山先生のご提案。前描写だと抜刀の邪魔になるのではないかということで、よりスマートなブレードアンテナになりました!


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