第10話

「ワタシ、生きるためならなんでもするわよ」


「では、始まりです!」


最初に出て来たのは、

強面な男性の写真だった


「彼は、薬物を使用し、車を運転しました」


また、無機質な声に戻り、写真の男性の罪を告げた

そして、どこかでカウントダウンするようなピッピッピという音が聞こえてきた


「免許取り消しと5年以下の懲役または100万円以下の罰金ね」


有莉朱さんは焦りながらもスラスラと罰則を答えた

流石裁判官といったところだろうか


「では、次の人物です」


次はけばけばしい女性の写真が出て来た


「彼女は自身の子供に食料を与えず、餓死させました」


「20年が上限の3年以上の有期懲役ね」


焦っているのか間髪入れずに答えた


「では、これで最後です」


「もう、最後なのね、なによ、楽勝じゃない」


有莉朱さんの表情が和らいだ、

同時に、私達の表情も和らいだ気がする


最後に出て来たのは








鏡だった


「アナタは、間違えた判決に疑問を持ちながらも、撤回しませんでした」


「うっ、、、、

 そんなの、答えられないじゃない、、、」


ピッピッピと鳴るカウントダウンの音のスピードが速くなる

そして、音が止まった


「タイムアップです、処刑を開始します」


「いやよ、卑怯じゃない

 自身の事なんて、答えられないに決まってるじゃない」


どこかで、カチャっと音がして

バンっとが放たれた


「っ!有莉朱さ、、」


放たれたのは、銃弾だった

次の瞬間、有莉朱さんは額から血を流して死んでいた


私や、晴の顔色は、真っ青に変わった

だけど、楓さんや律人さんの表情はあまり変わらなかったように見えた


「さあさ皆様!この位で表情変えてたらこのさききていけませんよ!

 本番も本番、狼かどうか結果発表です!」


メリバは声色を変えて言った


そうだ、まだ、狼かどうかなんて言われていなかった

彼女は、狼ならいいんだが、羊なら、私達は、


無実の人間を殺したことになる


「アリス様は!じゃかじゃかじゃか






 羊です!残念でした!!」


羊、狼じゃなかった

私は、私達は、無実の人間を殺してしまったのか、、?

それに、私達はまだ4人


「また、あるのか?こんなことが、、」


「そうだよね、狼は1人でしょぉ」


「わたしは、狼が1人だなんて、言っていませんよ」


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