第6話

「なによ、なにかあったの?」


有莉朱さんが部屋入ってきた


「アリスさん、白々しいですよ、

 殺したのは、アリスさんでしょう?」


「なによ、なんの話よ」


「仁さんが、殺されたんです、それで、今狼の証拠探しをしてるんですが

 今アリバイが無いのは、楓さんと有莉朱さんだけなんです」


「はぁ⁉私が人を殺すわけないじゃない!裁判官よ、ワタシ!」


楓さんは殺してない、というか、優し気で殺せるわけが無い気がする

それに、私達は探索時、お互いが目に見える距離にいた


だったら、犯人は有莉朱さんしかいない


と、決めつけるのはまだ早いと思うが、

なにか、有莉朱さんの見た目に違和感がある気がする


「有莉朱さん、着替えましたか?」


「ええ、着替えたわ、彼女に、

 『汗かいてるよ、着替えたら?』って言われたから、荷物に入れてた上着に」


楓さんに着替える事を進められたから着替えた

これは本当なのだろうか、


本当は、じゃないのか?


「本当ですか?楓さん」


「え、ウソ、わたしそんな事言ってないよ」


顔が引きつってるが、これは


のか


と思ったか


どちらかは分からない、ただ、

私の中で怪しいのは、後から来た有莉朱さんだ


殺した後、返り血を浴びた服を着替え、

手や顔に血が付いていないかを調べ、ふき取る、

そして、凶器を隠す


これをしてきたのではないかと疑ってしまう


それに、何となく冷たそうだし、口調にも棘がある

優しそうな楓さんと比べてしまうと、やっぱり怪しく見えてしまう


「ねえ、解散にしない?もう殺人は起きてるんだし、1人でも大丈夫なはずだよ」


楓さんが言った、確かに、もう殺人は起きている

一緒に居る理由が無い


「そうだねぇ、一度、1人で冷静に考えた方がいいんじゃないかなぁ」


「そうだな、俺も賛成だ」


ということで、一度解散になった

それぞれが思い思いの場所へと歩いていった


私は、図書室へ向かった


発見した証拠


・争う2人の声


・胸に無数の刺し傷


・アリバイのない二人有莉朱さんと楓さん


・上着を着替えた有莉朱さん


これだけか、

この証拠たちから推理すると、やっぱり、


多分、狼はだ、

どれも、確信をつく物はないけど


一番怪しい人物だから、私はあの人に投票する。


私は、誰かを投票殺すする思考になっているのか、

もう、自分が嫌になる、投票せずに済む方法は無いのだろうか

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