第5話
さっき聞こえて来たのは、まだ行ったことのない場所からだったな
行ってみるか
「さっき聞こえて来たのは、こっちの方だったな」
「そうだねぇ、何か争うような声だったよねぇ」
「俺には全く聞こえなかったんだが、何の話をしているんだ?」
この部屋か、なにか、すごく嫌な予感がする
その時、バンッとドアが開き、中から楓さんが出て来た
「た、たた、大変なの、ジンさん、ジンさんが、、、」
「どうしたんだカエデ、落ち着いて話せ」
「そうですよ、落ち着いてください、仁さんに何があったんですか?」
「ジンくんが、ジンくんが、、死んでるの、、、多分、刺されて、、、」
死んでる、、、?メリバが言ってた事は本当だったのか?
しかも、刺されて、さっきの争うような声は、
殺されそうになった仁さんと、狼が争ってたからだったのか
「遺体が発見されましたね」
「ッ、、メリバ、、!」
「今から2時間後に狼投票を行います、
ちゃんと狼の証拠を見つけて、狼を見つけ出してくださいね」
そう言ってメリバは去っていった、
証拠を見つけ出す、そのために必要な事は
「中、入るか」
「そうだねぇ、ちゃんと調べなきゃねぇ」
「お2人も来ますか?」
「俺は行く、カエデはどうする?」
「わたしも、行くよ、ここ入った時色々テンパっちゃったし
狼を探さなきゃだしね」
さっき楓さんが出て来たドアに入る
中には、胸元から大量に血を出して、ピクリとも動かない仁さんがいた
覚悟はしてきたが、やっぱりちょっと怖いな
仁さんは髪が乱れていて、表情も目を見開いているから、
やっぱり、争ってたようだ、胸元は何度も刺されたのか傷口が無数にある
律人さんは、遺体の近くまでよって調べている
怖くないのだろうか、、、?
真剣に調べている律人さんに話かけられるわけがないが
「大分惨いねぇ」
「うぅ、ちょっと気持ち悪い」
「そういえばですけど、
楓さん、仁さんや有莉朱さんと一緒じゃなかったんですか?
3人で探索してましたよね」
楓さんがグループを分けたから、てっきり、
3人で一緒に居るもんだと思い込んでたが、この部屋を飛び出して来た時、
何も知らないようだった、それに、近くに有莉朱さんも居なかった
「アリスさんは、お手洗いにって、
わたしとジンさんはこっちの方が効率良いかなって、分かれて探索してたんだ
ジンさんは警察官だから、何かあっても対処できると思ってた、、、」
「そうですか、、、なら目撃者は居ないんですね、でも、おかしいな」
「、、何がおかしいの?」
「私達は一度も離れてないんですよ、だから、
有莉朱さんか楓さんしか犯人はあり得ないんですよ、
まさか仁さんの自殺なわけないだろうし」
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