第4話

私には教室に居場所がなかったのだ。


私がクラスに友達がいないのは理由があった。きっかけというほど大きなことではないが、あの出来事のせいだ。そのことに関してはだれも悪くない。しいて言うなら私がしくじったというぐらいだ。それ以降私に話しかけようとする人もいないし、近づくきすらないらしい。話しかけてくるのは余程の用事がある時だけだった。部活の人たちは私がクラスに友達がいないことを知っている。それをいじってこようとしてこないし、その理由も知らない。だからか割と居心地がいい。部活をやめたら話す人がいなくなるんではないかと不安になり私は部活をやめることができなかった。そんな感じでダラダラと続けていた部活ももうそろそろ終わる。正直学校で話すことがなくなるのは少しつらいが受験生だし勉強に集中できるからいいかと思った。日曜の乗り気のしなかった練習を終え、帰り道自転車に乗りかえった。


運が悪いことに全部の信号で引っ掛かった。止まった信号の近くにコンビニがあったので彼のことを思い出した。お菓子どうしようかと考えているとみていたコンビニから彼が出てきた。

私は制服を着ている状態で彼に会うのは初めてだった。彼に見つかりたくなく、顔を伏せる。信号が青になったことに気づいたと同時に自転車をこぎ始めようとするが目の前には彼がいた。学校の規則で部活の行き返りは制服でないといけないという規則をこの時ほど恨むことはこの先ないだろう。塾に制服で行くときは彼女はもう帰っており私の制服姿は見られたことがない。それと同時に私は彼の制服姿も見たことなかった。


を着ている私とを着ている彼は見つめあったまま二人の間の時が止まったように動かなかった。

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