始まりの一歩②
此処が迷宮であると知ってから、まだ決めていない行動方針について俺達は話し合っていた。
「そういえば、君の名前はあるのか?」.
行動方針を決めていて、ふと疑問に思ったことを口に出す。
『私に名前はありません 私の存在意義はマスターの補助ですので。』
「そうなのか?」
『そうです。』
なんか自分が道具みたいなこと言うんだな?
『……ですから私は道具です。』
そうだった……念話ができるんだったな。
素直に自分の思っていることを言う。
「俺は道具とは思ってないからな?……なぁ呼びやすいように君に名前を付けてもいいか?」
『私に………名前を?』
「ああ、…………イズなんてどうかな?」
イズ…イズ…と繰り返し自分の名前を言う。
『そうですね……私はイズ。これからもどうぞよろしくお願いしますマスター。』
イズから歓喜の感情が伝わってくる。
そこまで喜んでくれると俺も嬉しくなり俺も心からの笑顔を浮かべる。
「ああ、これからもよろしくな!イズ!」
『はい!お任せ下さい!マスター!』
ここが俺達の始まりの一歩だ。
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