第一章 始まりと出会い
覚醒
ポタポタと水の滴る音が谷の底で反響する。
そこに人の気配はなく血だらけで倒れている男の姿しかなかった。
『…………』
『…………』
『………覚醒、及び起動成功。』
『対象を認証開始ーーーーー認証しました。』
『認証時マスターの生命活動の低下を確認。』
『否、緊急時によりモード1
どれくらい時間がたっただろうか。
『ーーーーーーーー実行完了。』
『モード1
・下級回復魔法 ヒール
・中級回復魔法 ヒーリング
・上級回復魔法 ハイヒール
・最上級回復魔法 アルティメットヒール
を獲得しました。』
『マスターの状態を解析ーーーー上級回復魔法ハイヒールが適切と判断。
『上級回復魔法ハイヒール実行します。』
淡々と作業をこなしていく何か。
『ーーーーーー実行しました。』
『生命活動の安定を確認しました。』
『ーーーーーー魔力枯渇によりスリープモードに移行します。』
『現在地の安全確認中ーーーー』
『安全が確認されました。』
『これより本体の一部を切り離しマスターの補助に充てます。尚、本体はスリープモードに移行していますので一部能力が制限されます。』
『スリープモードーーーー開始。』
全ての作業が終わったかと思うと再び谷に静寂が訪れる。
作業をした何かの一部が自身の主を待ち続ける。
いつまでも、いつまでも、自身の主が目覚めるのを待っている。
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