プロローグ3
そして名ばかりのゴミスキルを手にいれてしまった俺は、スキル贈呈式が終わった数日後アリアとの思い出の場所に来ていた。
そこは神々の亀裂と呼ばれる巨大な谷の手前の場所だった。
その手前の場所は飛び込み台のような形になっており少しでも谷の方に体を傾ければ簡単に落下してしまう程危うい場所だった。
「こんな時間に呼び出して何の用だ?アリア」
俺が目を向けている方向には谷寸前の場所に立っているアリアがいた。
「ごめんね、こんな時間に呼び出して」
申し訳なさそうに呟くアリア。
「それはいいんだがそんな所に立つな、危ないぞ?」
「心配してくれるの?」
少々驚いた顔をして俺を見るアリア。
そんなに俺って薄情に見えるのか?
そうだったら心外だな、アリアと何年一緒にいると思ってるんだ?
「それは心配するだろ?幼馴染みなんだからな」
俺の言葉にアリアの目がピクッと動いた気がした。
「……そう、だね」
顔を下にして俯いてしまう。
「ねぇ、アレク初めて会った時のこと覚えてる?」
「ん?ああ、もちろん」
あれは、六歳のころだった。
○
深い森の奥から少女のすすり泣く声が聞こえてくる。
もう日が沈むころだった。
「うわああん…ッ!!ここどこぉ…ッ!!」
神々の亀裂のすぐ手前の所で少女が泣きながら座っていた。
その時すぐ近くの草むらから男の子が顔を少し出して言った。
「大丈夫?」
それが少女アリアとアレクの出会いだった。
○
あの時のことは鮮明に思い出せる。
あのあと二人で頑張って森からでて親父とアリアの親御さんにこっぴどく叱られたな……
………懐かしい。
俺は思わず微笑する。
「それがどうかしたのか?」
そしたら彼女も苦笑いをして、
「いや、……アレクは変わってないな~って思って」
言い方に含みがあるような気がして、俺は内心で首を傾げる。
「本当にね……変わってないよ、アレクは」
「特にね……」
特に………何だ?
「バカなとこが……ね?」
アリアがそう言った瞬間、背中に気配と衝撃を感じ、即座に振り向く。
………だが遅かった。
そこには、
俺に剣を突き立てている白銀の騎士と
その後ろで余裕の笑みを浮かべている親父ともう一人の幼馴染み、ワイドがいた。
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
すいません!
新しい復讐対象です!
いきなり新設定だします!
今現在の復讐対象
・アリア
・親父(グレン・ラグナー)
・ワイド
ワイドは普通の顔よりちょっと上でアレクはイケメンです。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます