第2話

三人とも俺の家庭事情を理解している男友達であるからして。


高校一年生の頃からの付き合いで

短いけれども。


そんなにきつくは言わなかった。

むしろ、俺を擁護してくれた。

まぁ、俺の声量や音域の豊富さは三人がよく分かってくれていたんだ。


「まぁ、見た目なんてのはさ、このくらいなら大丈夫だろユーマ?」とギターのユーヤが言えば、


「ああ、そうだな。

なぁ、おまえもそう思うだろ?ユータ」とベースのユーマ。


「だな、ユーヤ」とユータがユーヤにきり返した。


三人とも似た名前の奴が集まっており。


俺だけ、シンジで。


まぁ、男のメンバーのなかでは

ちょい名前の響きが違うんだが、

そんなことはどうでもいいよな。


三人とも、俺とは違う、陽キャ男子ではあるが。


陰キャな俺を認めてくれていたんだ。

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