第211話 新生活編part11 2人で作戦会議
〈姫香視点〉
「さて、作戦会議しよっか!」
「はい。しましょう!」
その日、私は真美さんと一緒にファミレスでご飯を食べながら作戦会議を行っていました。
議題はあの件について。
「場所は姫香ちゃんの家でいいよね?」
「もちろんです。ケーキはあのお店で予約しておきますね」
「あのお店のケーキめっちゃ美味しいよね!」
「はい!ケーキ以外のお菓子も美味しいので何度か通ってます」
「そうなんだ!私はケーキしか食べたことないからな〜。今度行った時に買ってみよ〜っと!」
「ぜひ!私のオススメはマドレーヌです」
「覚えとくね!」
少し話が逸れたので私は本題に戻します。
「当日は山崎さんに翔君を連れ出してもらうって感じでいいですよね?」
「そうね〜。その間に私たちで準備って感じになるわね〜。どうせ、翔は気づかないだろうし、適当に買い出しでも頼んで歩と一緒に家から出ていってもらうかな〜」
「翔君って自分のことに本当興味ないですよね。去年も覚えてませんでしたし。もう少し自分を大切にしてもらいたいものです」
「翔はそういうやつだからね。自分よりも他人優先。昔からそうだった?」
「そうですね。翔君は昔と何も変わってませんね」
真美さんの言う通り、自分よりも他人優先。
翔君は昔からそうでした。
他人に優しいのはいいんですけど、自分の誕生日を忘れるほど自分のことに興味がないのはどうかと思うのです。
去年も真美さんに教えてもらうまで翔君のは誕生日を私は知りませんでした。
もっと早く知っていたらちゃんと翔君のはお誕生日をお祝いできたのに、教えてもらったのが前日で準備する時間がなく誕生日プレゼントとケーキしか用意することができませんでした。
だから、今年はちゃんとお祝いしたいと思い、こうして真美さんと一週間前から計画を立てているという次第なのです。
「そっか〜。じゃあ、その分私たちが大切にしてあげないとだね!」
「ですね。思いっきり甘やかします!」
「うんうん!もっと翔を姫香ちゃんにメロメロにしちゃって!」
それから私たちは来週に控えている翔君のは誕生日の当日の打ち合わせをしてファミレスを後にしました。
☆☆☆
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます