第207話 新生活編part7 四人で花見①
大学生活が始まり一週間が経過した四月中旬。
今日はお花見に行く予定になっていた。
テレビのニュースでは今週末が桜の見どころらしいと言っていた。
それを見た姫香が行きたいと言い、バカップルを誘い、今は俺の運転であの二人の家に向かっている最中だった。
「真美にもう少しで到着するって連絡しといてくれないか?」
「分かりました」
助手席に座っている姫香が頷く。
まもなく、二人が住んでいるマンションに到着した。
姫香が連絡しておいてくれたおかげか、二人は駐車場で待っていた。
車を駐車場に停め、姫香が降りて二人の元に駆け寄った。
「翔の運転か~!心配だな~!」
後部座席に乗った真美が開口一番にそう言った。
「なら、真美が運転するか?」
「冗談だって!姫香ちゃんから翔は運転が上手いって聞いてるよ!今日は運転よろしく!てか、私免許持ってないからそもそも運転できないし!」
「免許取らないのか?」
「んー。そのうち取るよ。でも、今は歩が運転してくれるし、いいかな」
「そうか」
荷物をトランクに乗せ終わった歩も後部座席に乗り、姫香が助手席に戻ってきたので、俺は車を目的地へと向かって走らせた。
ここから、お花見会場までは車で三十分といったところだった。
あの二人が車に乗ったことで車内は一気に賑やかになった。
「姫香ちゃんお花見に誘ってくれてありがとうね!」
「いいえ、せっかくならみんなで行った方が楽しいですからね!」
「楽しみ過ぎて昨日あんまり寝れなかったよ!」
「え、大丈夫なんですか?」
「うん。大丈夫大丈夫!楽しみ過ぎて眠気なんてどっかに行っちゃったから!」
絶対に帰りに寝るなと思いながら俺は姫香と真美の話を聞いていた。
「そういえば、去年もこの四人でお花見に行ったよね」
「ですね。去年は真美さんが誘ってくれましたよね」
「懐かしいな~。もう、あれから一年か~」
「ほんとに一年って早いですよね」
「ね~。あっという間だったよね~。去年も楽しい思い出たくさんこの四人で作ったよね!」
美女二人が思い出話に花を咲かせていると、満開の桜が咲いているお花見会場に到着した。
☆☆☆
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます