第189話 クリスマス編 part11 四人で過ごすクリスマス・イブ⑤
ハンバーグを食べ終えた俺たちは少し家で休憩してから、ショッピングモールへと向かっていた。
真美の提案でお互いのカップルにあげるプレゼントを買おうということになっていた。
「それにしてもよく降るね~」
「そうだねー」
「積もりそうですね」
「積もるだろうな」
「雪が積もったら、みんなで雪遊びしようよ!」
「いいですね!雪だるま作りましょう!」
「いいね~!作ろ作ろ!」
ショッピングモールに到着すると、『バカップル』とは別行動となった。
「さて、何にしましょうか?」
「あの二人に送るものか……何がいいんだろな」
「悩みますね。せっかくなら喜んでもらいたいですよね」
「姫香からのプレゼントならあの二人はなんでも喜んでくれそうだけどな」
あの二人は姫香の大ファンだしな。
とりあえず、俺たちは歩きながら二人にプレゼントするものを選ぶことにした。
ショッピングモール内は、クリスマスムードに染まっていた。
カップルたちがそこらかしこで楽しそうに歩いているし、お店に置いてあるものはクリスマス関連の物だらけだった。
「それにしても見事にクリスマス一色だな」
「そうですね。なんだか夢のようです」
「なにが?」
「翔君とこうしてクリスマスを一緒に過ごせていることがです」
そう言って姫香は俺のことを見上げてきた。
「確かにそうだな。まさか、俺も姫香と一緒にこうしてクリスマスを過ごしてるなんて思ってもいなかったよ」
「私を男の子だと勘違いしてましたもんね」
「それは言わないでくれ」
「気づいてくれないのかとドキドキしてたんですよ?」
「悪かったって。でも、仕方ないだろ。あの頃の姫香はボーイッシュだったんだから」
「まぁ、それは否定しませんけど」
「それに見違えるほどの美少女になってんだもん。気が付かないだろ普通」
確かに特徴的な容姿をしているが、さすがにこうも女性らしくなられては気が付けと言われる方が難しい気がする。
「そういうことにしといてあげましょ。あ、このお店とかどうですか?」
そう言って姫香が指差した雑貨屋さんに入って、あの二人のプレゼントを購入すると、集合場所に指定された場所に向かった。
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