第148話 体育祭編part2
「それじゃあ、体育祭の競技決めていくぞー!」
体育祭が2週間後に控えていたロングホーム。
黒板の前に立った歩が俺たちに向かってそう言った。
歩は俺たちのクラスの体育委員だ。基本的に委員会は男女でするのが決まりだ。
女子の体育委員は真美だった。
二人ともクラスの人気者だから、スムーズに話を進めていくことができるだろう。
「一人一種目は必ず出てねー!じゃあ、順番に聞いていくから出たい種目で挙手してね!」
真美が種目を言っていき、歩が挙手した生徒の名前を黒板に書いていった。
「ラストは百メートル走だけど・・・・・・」
そこで一旦言葉を切った真美と目が合った。そして、ニコッと笑った。
「どれにも参加してない生徒は強制的に出てもらうことになるからね」
百メートル走は男女五人ずつ。
俺と姫香を含めた、まだどの種目にも名前が書かれてなかった四人の名前が百メートル走の文字の下に書かれた。
それがあまりにも自然な流れだったので、残っていた生徒が何故かクラスで足の速い生徒ばかりだったので、俺の名前が書かれても誰も文句を言う生徒はいなかった。
おそらくあえて歩たちが百メートル走を最後に決めるようにしていたのだろう。
残りの一枠は歩と真美が走るということになった。
これにて、すべての種目が決まった。
「みんな、おつかれ!いい感じになったかな。このクラスで優勝できるように頑張ろうー!」
歩の掛け声にクラスメイトたちは声を揃えて「おー!」と言った。意外にも一致団結しているようだった。
☆☆☆
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