番外編③ フルーツの秋 9/5(日)

 その日、俺たちは俺の家でフルーツチョコフォンデュをすることになっていた。

 お昼ご飯を一緒に食べて、3時のおやつの時間。

 姫香がフルーツを切って、俺がチョコレートを溶かす係。

 いろんな種類のフルーツがテーブルの上に並べられていた。

 

「これだけいろんな種類の果物が並んでると絶景だな」

「ですね〜。何種類あるんでしょう」

「お店にあるだけ全種類買ったもんな」

「ちょっと、買いすぎましたね」

「だな。まぁ、今日全部食べなくてもいいだろ」

「ですね」


 フォンデュをする機械は家にないから、食べる度にチョコレートを溶かさないといけないのが難点だが、まぁ楽しければいいか。

 溶かしたチョコレートを熱湯と共にテーブルに持っていって。


「それじゃあ、早速食べますか?」

「そうだな。姫香はどれから食べる?」

「うーん。これだけあると悩みますね〜」


 そう言って姫香はテーブルの上に並べられたフルーツたちを眺めていった。

 しばらく悩んでいたが決めたらしい。


「このぶどうにします!」

「俺は梨にしてみようかな」

「梨も美味しそうですね!」


 お互いに爪楊枝に果物を付けて、チョコレートの中へ。

 たっぷりとついたチョコレート梨に齧りつく。

 梨の食感はあるものの、ほぼチョコレートの味・・・・・・。

 姫香もぶどうをパクりと口に運んでいた。


「どうだ?」

「美味しいです!」

「こっちは食感だけ梨」

「梨ってそもそもほとんど水分ですからね〜。ぶどうの方は酸っぱさと甘さでちょうどいい感じでしたよ」


 そう言って、姫香も梨にチョコレートをコーティングして食べた。


「ほんとに食感だけですね」と苦笑い。

「でも、美味しいですね」

「まぁな」


 それから各々好きなスイーツをチョコレートに付けて食べていく。

 チョコレートが硬くなるたびに温める。

 そんなこんなで、二人ともお腹いっぱいになるまでフルーツチョコフォンデュを食べていった。


「ほら、翔君。口についてますよ」

 

 そう言って、姫香は俺の口元に付いているチョコレートをティッシュで拭き取ってくれた。


「あ、ありがとう」

「ふふ、どういたしまして」

「てか、姫香もついてるぞ」

「え、本当ですか!?」


 俺も同様に姫香の口元に付いているチョコレートを拭き取ってあげた。


「あ、ありがとうございます」

「どういたしまして」

「私たち似たもの同士ですね」

「本当にな」


 互いに顔を見合わせあって笑い合った。

 この時間が今日一番で甘かったのは言うまでもないだろう。


☆☆☆


私は梨が大好きです!

秋になると梨ばっかり食べてます笑

実際に梨にチョコレートを付けて食べたことがあるのですが、食感だけでした笑

梨の味を残す何かいい方法あるでしょうか?笑


皆さんはどんなフルーツが好きですか?


ここまでお読みいただきありがとうございます😁

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