『③4人でプール』

 着替え終わった俺と歩は2人が来るのを更衣室の前で待っていた。

 

「お待たせ〜!」

「おう、来たか!」


 数分後、俺たちの前にやってきた2人は水着姿だった。

 真美は上下ともに水色で、下の方には可愛いフリフリが付いていた。

 姫香は上下ともに白色のシンプルな水着だった。

 2人ともスタイル抜群のプロポーションで、やはり予想していた通り注目の的になっていた。

 彼氏の俺たちですら、その姿を見て言葉を失ったんだ、他の人が見ても同じようになるのは当然のことだろう。

 すれ違う人たちが一度は立ち止まり2人に視線をやっていた。


「ちょっと〜!見惚れてないで何か言いなさいよ!?」

「悪い。久しぶりに真美の水着姿見て見惚れちまった」

「可愛いでしょ?」

「うん。スッゲェかわいい!」

「ありがと!」


 そんなやりとりを隣でやられてる中、俺と姫香は見つめ合っていた。



「どう、ですか?」


 姫香が少し上目遣いで見てきた。

 そんなの・・・・・・。


「よく似合ってて、可愛いよ」

「ありがとうございます」


 少し照れ臭そうにして姫香は下を向いた。

 褒めた俺も照れ臭かった。


「でも・・・・・・」


 俺は自分の着ていたパーカーを姫香の肩にかけた。

 流石に周りの視線が・・・・・・。


「これ、着とけ。あんまり目立つのは、な」

「そうですね。ありがとうございます」


 これ以上目立たれて、姫香がいるってバレたら困るからな。

 せっかく、プールに来て遊べずに帰るなんて可哀想だし。


「お二人さん?そろそろいい?」

「あ、ごめんなさい。もう、大丈夫です」

「どうする?最初は別々で行動する?」

「そうですね。お昼にフードコートで合流でどうですか?」

「そうしよっか!」


 ということで、午前中は別々で行動することになった。

 

「じゃあ、2人ともまた後でね〜!」


 歩と真美を見送った。


「さて、俺たちも行くか」

「ですね」

「どこから行く?」

「その前に浮き輪を買わなきゃです」

「本当に買うんだ」

「翔君が言い出したんじゃないですか!」

「そうなんだけどな」

「ほら、買いに行きますよ」


 姫香に手を引っ張られて、俺たちは浮き輪を買いに行った。

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