夏休み編

7月26日(月) 12:00〜『夏休み前日』プロローグ

「明日から夏休みだ〜!」


 両手を天に挙げ高らかに言う真美。

 真美がテンションが上がるのも無理はない。

 なにしろ、明日から待ちに待った夏休みなのだ。

 俺も歩も姫香ですらテンションが上がっていた。


「ということで、みんなでご飯食べて帰らない?」


 終業式も無事に終わり、俺たちは帰る準備をしていた。


「いいですね。行きましょう!」

「2人ももちろん行くよね?」

「もちろん!」

「あぁ」

「じゃあ、決まりね〜!」


 真美と歩を先頭に俺たちは教室を出た。


「明日から夏休みですね。翔君」

「そうだな」

「楽しみですね」

「そうだな。夏期講習が何日かあるけど、楽しみだな。2人ともちゃんと夏期講習に参加しろよー」

「あーあ。聞こえないー」


 耳に手を当てて真美は聞こえないフリをした。


「いいかげん、自主的に勉強するようにならないとやばいぞ?」

「私はいいの!歩のお嫁さんになるんだから!」

「それとこれは別な気がするんだが?」

「知らなーい」

「夏休みを最大限に楽しみたいなら、ちゃんと夏期講習に出ること。いいな?」

「翔は、私のお母さんか何かですかー?」

「真美さん。ちゃんと参加しましょうね?」

「うぅ・・・・・・姫香ちゃんが言うなら、参加する」


 真美はあの日以来なぜか姫香の言うことを聞くようになっていた。

 俺の言うことは聞こうとしないのに・・・・・・。

 

「私と一緒に頑張りましょう」

「はーい!」

 

 真美は元気よく返事をした。

 

「まったく、調子のいいやつだな」

「まぁまぁ、いいじゃないですか」

「いつも悪いな」

「大丈夫ですよー。私も夏休みを楽しみたいですし、そのためには真美さんも必要ですから」

「また、いつかお礼するよ」


 俺がそう言うと、姫香は「楽しみにしてます」と微笑んだ。


「じゃあ、ファミレスに向かおう〜!」

「行きましょう」


 下駄箱で靴を履き替え、学校を後にしてファミレスに向かう。

 これから、長い長い夏が始まる。

 いくつ思い出ができるだろうか。

 これからのことを考えると自然と口元が綻んだ。

 それを姫香に見られて「翔君も楽しみなんですね」と笑われた。

 俺はなんだか恥ずかしくなって、久しぶりに理不尽な行動をとった。


「痛いです!もぅ〜。恥ずかしくなったらデコピンするのやめてくださいっ!」

「う、うるさい!」

「むぅー!翔君がそんなことするなら、こうです!」


 姫香は頬を膨らませて、大胆な行動に出た。

 前に2人がいるのに、姫香は俺の腕に自分の腕を絡めてきた。


「このままファミレスまで行きますからね!」


 そう言って離さまいと姫香は体を密着させてきた。 

 姫香は本当にファミレスに到着するまで腕を離さなかった。

 案の定『バカップル』にからかわれて、2人にもデコピンをした。姫香よりにしたやつよりも強い力で。


☆☆☆

夏休み編本格更新は7/26日からになります。

しばしお待ちを☺️


Twitterにてもしかしたら小話をあげるかもです!笑

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【@kuga_kakuyomu】

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