雨の日にパスタを食す
@mitttu
第1話 ひとり、事務所
誰もいない事務所。
10時半からzoomで打ち合わせを始めた。
画面の向こう側は、30代後半だろうか。笑顔が時折見えるが、終始くたびれた表情で説明を続けている。
「・・・。お忙しいところ、本日は、ありがとうございました。
では、後ほどメールで秘密保持契約書を送らせて頂きます。ご確認の上、クラウドサインをよろしくお願い致します。」
「本日は、ありがとうございました、、。メールお待ちしています。失礼します、、。」
事務所に、一人。
陰鬱な空気が流れている。ホワイトボードの後ろの窓を開けた。事務所に来る前は、何とか天気はもっていたが、いつの間にか雨が降っていた。
「梅雨だもんな、、。」
今年は例年より、一ヶ月も早く梅雨入りしたらしい。
「さて、と。」
折り畳み傘を持ってきてて良かった、、。iPhoneで、雨の日に聞く音楽でもかけながら、残務処理をするか、、。
その後、事務所近くの郵便局に行って、バスで都心に向かい、ランチ。その後、スタバに寄って、ウチに帰るとするか。
窓を静かに閉めた。
雨は、一定のリズムで音を刻んでいた。
雨の日にパスタを食す @mitttu
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