シリアルラブ【粉薬/唇/殺人鬼】
自動小銃を構えた男。
コウサカは県警の特殊部隊の一員である。
通信機から女の声。作戦開始。
了解、と男がつぶやいて、懐から何やら粉薬のようなものを取り出して、サラサラと飲み込んでいく。
目つきが変わり、行動を開始する。
今回のミッションは、人体実験を続ける研究所の殲滅。
たった一人で難なく研究所を制圧し、出てきたところで待っていたのは、女子高校生。
我を失っているコウサカはその勢いのままに女子高校生に掴みかかり、首を折るためにその頭に手をかけたところで、首輪に仕込まれた鎮痛剤が打ち込まれ、コウサカの意識は途切れた。
※※※
恋をしてしまいました。
私は気がつくとなんでか山奥の大きな建物の前にいました。
昨日まで普通に学校に通ってたハズなのに。
そう思っていたら突然爆発する建物。
そしてフラフラと出てきた男の人が突然、私にキスをしようとしてきたのだ。
その一瞬で、私は恋に落ちてしまいました。
でもその王子様にはもう別の女の人が近くにいるみたいで、どうなっちゃうの私の恋!!
※※※
コウサカに殺されかけた女子高校生、リサは、その後に現れた女性研究者タカハシに保護される。
リサはタカハシとコウサカの関係について気にかける。
タカハシがリサを親元へ帰そうと身元をしらべるが、リサの個人情報は存在しなかった。
リサの元を振り返り、よく見るとリサにも首輪が付いている。プシュ、という音かして、首輪からリサに何かが注入された。
リサの目つきが変わる。コウサカと同じだ。
急ぎ、コウサカを再起動する。
コウサカは改造された人間だ。
他人の遺伝子を取り込むことでその人間の能力を取り入れる。
そしてコウサカにフィットするのは、殺人鬼の遺伝子。
しばしば、遺品や遺骨から抽出したDNAから人工合成したタンパク質を用いる。
粉末状にされたシリアルキラーたちの遺伝子を経口摂取することでその凶悪性を発現、容赦なく任務を遂行する。
そして、このリサという少女はこの施設でコウサカに対抗するために作られた、別の改造人間だ。
※※※
気がつくと、なんとあの王子様が目の前ですやすやと寝息を立てているじゃありませんか!!
私の服もなんだか汚れているけれど、もしかして一線を越えちゃったのかしら・・・!!
と思ったら、例の女の人がまた現れました。
「本当に覚えてないのか・・・?アンタは私たちの組織に敵対するために育てられたみたいだが、悪意はないようだし、首輪も取り外した。そして、殺人鬼への遺伝子への適性もコウサカ以上だ。今度はウチでソイツと一緒に働いてもらう」
シリアルキラー・ラブコメディ、開幕。
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