止まった時の中で

第29話 政治屋共の顔面に金属バットフルスイング


「ヒャッハー! 死ねやあ!」


俺は金属バットで無能総理大臣の顔面をフルスイングした。


「てめえも死ねやあ!」


次に、その隣にいた何とか大臣にもフルスイング。


「お前も! お前も! お前もだぁ!」


政治屋共の顔なんかいちいち覚えちゃいない。

大臣だか幹事長だか党首だか何だか知らないが、議事堂内にいる人間を片っ端からフルスイングしていく。


「お前らはよぉ!」


「いつもいつも、派閥争いと保身のことばっか考えてよぉ!」


「国民のためになることなんて何もしてねえじゃねえか!」


「何が民主主義だ!」


「何が国民のための政治だ!」


「御託はウンザリなんだよぉ!」


最後の一人までぶっ飛ばした俺は、金属バットを杖代わりにして一息つく。


ふうー、きんもちいいー。

やっぱいいもんだな。

ムカつく奴らを直接殴れるのは。


前の能力も良かったけど、いまいち実感がなかったからな。


時間停止能力マジ最高!

そして最強!


なにせ俺が能力を発動している限り、他の能力者たちは俺に一切攻撃ができないからな。

実質無敵。


しかも能力の発動条件は自由。

特に代償のようなものはない。


なんなら、決着がつくまでずっと時間を止めておけばいい。


あえて言うなら、俺だけには時間停止が適用されないわけだから、食わなきゃ腹は減るし、老化も進む。


何十年とか、あまりにも時間をかけ過ぎるのは良くないってだけの話だ。


しかも前回と違い、あの神様から必要最低限の情報はもらっている。

すべての能力者たちの顔と名前、そして能力名。


俺はステータス画面を開き、能力者一覧を表示する。


そこには、俺を殺しやがったあの女の顔もあった。


『何でも切れる能力』

『能力を増幅する能力』

『宇宙空間適応能力』


こいつ、3つも能力を持ってやがるのか。生意気な。

絶対に見つけ出して、見るも無残な姿にしてやる。


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