天使と悪魔

これはある天使と悪魔の会話


二人はそれぞれ天国と地獄で働いていました。


「おう、調子はどうだ。」

「大変ですよ、こちら側は。いいですね、そちらは楽そうで。」

「いやいや、こっちはこっちで大変なんだぜ。」

「上司もいちいちミスするたびにキレやがるし、最近はこっちに来るやつも増えてるし。」

「そ、そうですか。まあ、私たちはただの誘導係ですから。」

「それにしたってもっと待遇よくしてくれよな。」

「一応これでも死者の魂扱ってんだぜ。そんなにキレたら魂もビビりあがっちまうぜ。」



・・・・・・


また、別の日の会話


「こんにちは、調子はどうですか。」

「最近なんか楽になったわ。どうやら上司がもっとお上から左遷されたらしくてな。」

「ハッ、ざまあ見あがれ!」

「あらあら、そんなぞんざいな言葉遣いはいけませんよ。」

「いいんだよ、こっちじゃみんなそんな言葉づかいだぜ。」

「困ったものですね、、、」


・・・・・・


さらに、別の日の会話


「おう、最近どうよ。」

「そうですね、最近やっと昇進しましたよ。」

「おっ、おめでとさん。こっちはいつまでたっても平だぜ。」

「それは、あなたの働きが足りないからなのでは?」

「うっせえ!こっちはこっちでそこそこ働いてんだよ!まぁ、そこそこは。」

「昇進してからは結構楽になりましたよー。」

「そうかい、そうかい。昇進したっつってもそんなに仕事内容変わらんだろうに。」

「いえいえ~。前まで誘導役でしたがもう違いますよ~。」

「嘘だろ、、じゃあめちゃくちゃ楽じゃねえか!」

「はい。おかげさまで最近は趣味に費やす時間も多くなりましたよ。」

「おうおう、いいご身分だなぁー!ちなみにどんな仕事やってんだ?」

「まぁ、私は釜茹で地獄担当なので罪人が釜から出ないように鎌もって見張ってるだけですよ。」

「おうおう、えらい物騒なダジャレだなぁ。あぁー、早く昇進してぇな~」

「そのぞんざいな言葉遣いを止めたらできるんじゃないですか、天使さん。」

「うっせえ、悪魔!お前こそ悪魔のくせになんでそんなに言葉遣いが丁寧なんだよ!」

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