ユニバーサル・ジェンダー党の選挙

（ユニバーサル・ジェンダー党が動きだした）

2023年11月。ネット動画。

「これから、ユニバーサル・ジェンダー党の候補者養成プログラムについて、説明します」

洋子が口を開いた。

「最初に、今回の選挙の立候補者に手を上げて下さった皆様にお礼申し上げます。選挙は、まだ、公示されていませんが、党は、1か月後の公示に合わせて、行動予定を立てています。現在、皆さんは、国会議員立候補の応募者です。なお、このカリキュラムは、3つの部分から、出来ています。

第１段階の選挙対策のカリキュラムを２週間習得後、適性判定を受けます。第1段階は、国会議員に必要な入門知識を身に着けるモジュールです。このモジュールには、今まで、学校で授業を受けてきたようなカリキュラムではありません。モジュールの中で、必要な知識は森のようになっています。そこには、決まったルートはありません。受講者は、森の中を探検するように、自分で、進まなければなりません。教材は、モジュールの質問に答えながら、進んでいけば、自然と学習出来るようにできています。２週間の学習期間ですが、学校であれば、1学期分の内容が習得出来るはずです。ただし、効果が出るのは、受講生が、主体的に活動した場合に限られます。これは、魔法ではありません。認知科学のノウハウを活用しているのです。

第１段階の合否は、モジュールの演習の点数で判断します。到達度の低いモジュールは、繰り返し演習できます。２週間後にそこまでの習熟度をもとに、合格の判定を行います。水準に達した合格者は、第２段階に進みます。

第2段階は、基礎コミュニケーション能力を身に着けるモジュールです。コミュニケーションは、誰かと対話しながら、対立する意見を集約たり、難しい内容を相手の立場で説明出来るような能力です。そのトレーニングには、当然、誰かが必要になります。ここでは、誰かに、コンピュータのAIを使っています。これは、24時間いつでも、相手をしてもらえます。

第3段階は、応用コミュニケーション能力を身に着けるモジュールです。実際に党員とパートナーを相手に、コミュニケーションをとりながら、政策要求をまとめて公約を作る作業をしてもらいます。この作業は、ログによって採点されるとともに、党員とパートナーからの評価を受けます。評価結果を見て、コースの卒業の認定が行われます。意見集約には、AIシステムを使います。このシステムの使い方を学習するモジュールもありますから、有効に活用してください。

3段階のモジュールは、アマゾネス・ウーマンズ・パートナーシップの立候補者養成プログラムの延長線にあります。この内容はより高度になっています。また、代理の人が学習するカンニングを避けるために、カンニングをしないという誓約をして頂くと同時に、プログラムの途中でも個人認証があります。プログラムの利用者登録には顔認証を使いますので、カメラとマイク付きのPCまたはタブレットをご用意ください。

候補者養成プログラムを卒業した後、党のWEBで党員との対話を進め、支持者が多ければ、そこで、初めて、党の公認を得ることができます。

また、これに落第しても、次の選挙の枠にチャレンジすることは可能です。県議会議員等の枠の設定のない議員への出馬には、候補者養成プログラムで基準点をクリアしていれば党の公認を得ることができます。この件については、事務局にお問い合わせください。

なお、以上の選挙対策のカリキュラムは、アマゾネス・ウーマンズ・パートナー社の支援を全面的に受けています。」