第3話
案内嬢は慣れた手つきでパンフレットを広げる。
そこにはオーブンの上で焼かれる「かあさん」の写真があった。
「えー。そこまでしなくても~」
アラフォーは顔をこわばらせながら引いていった。
そこにレフ板とカメラを担いだ一行がやってきて、照明を煌々と浴びせた。
こぎれいに化粧した女性が作り笑顔でレポートしはじめた。
「え~、わたくしは今、問題事例ロボ展2026の会場に来ております。少子高齢化が極限状態を迎えるこんにち、各社がしのぎを削っております」
彼女が言い終えぬうちに先ほどのミニスカ看護婦が割り込んだ。
『よく出来てますねぇ』
スタジオからMCが語り掛ける。
「ええ。介護される側とする側。人間の泥臭さにどこまで歩み寄れるか。また、えげつなさにどこまで耐えられるか。三人に二人の超高齢者をロボットが支える時代の課題と言えましょう」
『まさに、介護機械化戦国時代ですね。メカ独活宇ちゃん、どうもありがとうございました』
スタジオのロボ大倉さんが吐息をついた。
「トンデモナイ世間ニナッタモンダネエ」
VS最強親父×最優母さんWITHどうしようもない最弱息子 水原麻以 @maimizuhara
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