くんかくんか

少し久しぶりに、所用で元の家(東京)の近くへ。


いやあ、実家近くとは通りのクルマのラインナップが違うことをあらためて感じた!

実は、東京都心はタクシーと業務用の軽バンばかりで車ウォッチング&車種名当てクイズが捗らないのだが、それでもこの日はランボルギーニ(ウルス)、フェラーリ(車種分からず)、テスラ(モデルS)、マセラティ(ギブリ)を見かけ、宝探し的な楽しみがある!

一方、実家近くではタクシーやトラックはほぼおらずベンツ率が異様に高いが、これは高齢者がベンツに乗るとあおられにくい(多少運転がふらついても譲ってもらえる)からだと父が言っていた。んー、ベンツ・BMW・アウディのドイツ御三家は車種名が「Aクラス」とか「1シリーズ」とか「A1」とかで、車種名クイズがあんまり面白くないんだけどなー。


…っと、車エッセイじゃないんだって。



さて、カフェを探していて初めて入った「ブルーボトルコーヒー」。

存在は知っていたけどなかなか入る機会がなかった。

ブレンドの「オ・レ」(カフェオレ)を頼んで席へ。


ほどなくして、パーカーにスニーカーの若い男の子二人組が近くに座った。

二人分のカフェオレと軽食でソファ席の小さなサイドテーブルはいっぱい。肩を寄せ合って写真を撮っている。ああかわいい。

会話までは聞こえなかったんだけど、横並びで座って、笑いながら楽しそうに話している。

便宜的に、パンを頼んだ左側の子をA君、パウンドケーキを頼んだ右側の子をB君とする。


二人はしばらく食べながら談笑。私は必死で不自然じゃない風を装いながらチラ見を続ける。


…そして。


ひときわ楽しそうな笑い声。

何とか身をよじってそちらを向くと、…なんと。


A君が、B君の手を取って、その手首の内側をトレーナーの袖越しに、顔に押し付けてくんかくんかと匂いをかいでいる!!!!


どういうシチュエーションなのかはさっぱり分からない!

雰囲気的には、B君が自分の手首に付けた香水(?)をA君に「どうよ?」と嗅がせているような感じ?(それくらいしか思いつかない…)


A君はB君の手首を両手でつかんで、ぎゅうっと自分の顔に押し付けて「んー、どうかなー?」みたいな感じで何度もくんかくんか。

途中から二人とも少し笑いながら、B君は「ちゃんと嗅いでよー!」みたいに自分からもぐいぐい押し付ける。私は心の中の時計でそれがたっぷり10秒以上は続いたことを確認する。


ああーーー(心の悶える声)。。。


(皆様もお悶えいただきましたでしょうか…)



その後、A君B君はたっぷり二時間近くは仲良く話して、帰っていった。

私は「ああ、やはり都会のBLウォッチングは捗る…」と爽やかな笑みをたたえて二人を見送った。あはは、ウォッチング内容が濃ゆいと、妄想で補う必要があまりなくて、深読みをせずともリポートが完了してしまいました!プロファイリングせずとも、ただ事実の、ありのままの光景を受け取るだけで満足になります…。くんかくんか…。。。

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