我楽多島の傀儡
宮古遠
我楽多島の傀儡
序幕
御子屋氏の手記
一
わたしがこの、
が、なんと云いましょうか。
彼というものはあの頃もいまも、まったく姿が変わらぬのです。
あの頃と同じ
それだけが、確かなのです。
そんな彼に
が。
その日は違いました。
わたしというのは明確に、
―――
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