04 ホラーにおける異能ってなんなの


 ホラー小説を書きたいが、どうも恐怖がうまく描写できない。こんなときは外部からの情報、参考になる資料が必要だ。


 執筆を中断して、加入している動画配信サービスを使ってホラー映画を鑑賞することにした。


 幽霊が登場するホラーものは、登場人物たちが霊感をもっている前提が多い。鑑賞している映画も幽霊が視える設定で進んでいて、ゼロ感の俺には少し納得いかない。


 不満があったことと海外の作品で現実味を感じなかったせいか、ホラーランキング1位の映画を見ても、あまり恐怖を感じなかったな。



 異能をもたない者にとっては謎すぎる「霊感」。

 体験できないから情報を得て想像するしかなく、ホラー小説を書くには知識が必要だ。そこで俺なりにホラーにでてくる異能を調べてみた。


 小説や漫画、映画にネット動画など、いろんなところから情報収集していくうちに、異能を分類できることに気づいた。


 まとめたものを紹介するが、あくまで個人の意見だから「こんなふうに考えているんだ」と参考程度でみてくれ。



※ 注意 ※

一.異能者=ここでは「霊感がある人」を指す

二.異能者はいるという設定



 ホラーに登場する霊感がある人は、次の異能を標準でもっていることが多い。


• 霊体が視える

• 霊体の声が聴こえる


 ホラーでは「視覚」と「聴覚」で霊体を感知できる異能が前提になっていることがほとんどだ。しかも能力は高く、「こんな幽霊がいて」「こう言っていた」など、霊体をまるで生きている人のように感知できる。


 標準となっている視覚と聴覚の異能は、かけ合わせで違いがでることもある。


【パターンA】視えるし聴こえる

【パターンB】視えるけど聞こえない

【パターンC】見えないけど聴こえる


 異能者の多くはパターンAだが、BとCの異能者が登場するホラーも多い。


【パターンB】(視えるけど聞こえない)

例 『亡くなった親族が夜中に部屋に現れて、こちらを見て口を動かし、なにか言っている。しかし言葉は聞き取れない』


【パターンC】(見えないけど聴こえる)

例 『自分以外にはだれもいない空間なのに、ぶつぶつと文句を言っている声だけが近くから聴こえてくる』


 アヤカシを視る異能があれば、表情や動作から喜怒哀楽を読みとることができる。また聴く異能があれば、アヤカシが発した言葉から考えがわかることもある。


 アヤカシが伝えたいことがわかれば文章化しやすい。だから小説・漫画・映画を問わず、登場人物たちは視えて聴こえる「霊感あり」が標準となっているのだろう。



 異能は視覚と聴覚だけではない。

 視覚と聴覚にプラスするかのように次の異能がある。


①  霊体は見えないがニオイがする

②  霊体から攻撃されたりふれられたりする

③  見えないモノの味を感じる


 ①は「嗅覚」、②は「触覚」、③は「味覚」のことだ。

 例をあげると、『なにもないところで線香のニオイがした』や『誰もいないのに腕をつかまれた』というホラーがある。


 映像の場合は視覚と触覚を使った内容が多く、「身に危険が迫る」というわかりやすい恐怖は人気作になりやすいように思える。


 対して味覚に関するホラーは数が少ない。それでも『幽霊の血反吐ちへどが顔にかかり、口の中で血の味がした』というホラーがあったからゼロではないようだ。


 これまでの説明をまとめて、ホラーに登場する異能者を★で表現したら、こんな感じかな。


【異能者の能力】

  視覚:★★★★★

  聴覚:★★★★

  触覚:★★★

  嗅覚:★★

  味覚:★


  ★の数=よく登場する異能


 そうそう、ホラーには悪霊などをはらえる霊能者や、アヤカシを操れる霊能者、道具を使って探知したり祓ったりする霊能者なども登場するけど、そこまでくると完全に俺のキャパをオーバーしているので追求しない。



 ゼロ感の俺には霊体を感知する仕組みを知るすべがない。

 そこで「なにを基準に霊体を感知しているのか」に注目して五感で分けてみたが、やっぱり霊感のある人がどんな世界にいるのかはわかりにくいなあ。


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