第8話『人面鬼心の人喰い夫婦』
GM:オーガストリートのチンピラを蹴散らした冒険者たちは、虫の息となった匪賊の雑兵の胸ぐらを掴み、知っている情報を聞きだすことに成功する
チンピラいわく、ある日を境にオーガストリートのとある家の老夫婦がまるで人が変わったかのように、やたら野良猫を捕まるようになったということであった
チンピラとしても不気味な老夫婦に深入りすることを避けていたようだ。冒険者たちはその老夫婦の住まう家に向かう。……そして、ここは老夫婦の家の玄関前だ
◇ ◇ ◇
シン:(玄関の扉をノックする)家にいれてくれませんか?
GM(悪人面のジジイ):「フォッフォッフォッ。なにを根拠に言っているのかな? ワシは善良な一般市民ですぞ?」
ハル:今回の依頼はグランレイダーズのギルドマスターからの物ですわ。もし、協力を拒絶した場合は相応の罰則を払うことになりますが、よろしいですわね?
GM(悪人面のジジイ):「(ちぃっ、焼きが回ってきたさねっ……。頭のまわる面倒な相手だ。なんとかごまかしてのりきる方法はねぇもんかのぅ……)」
ピノ:ところでピノの聞いていた情報だとここに暮らしている老夫婦は、猫アレルギー持ちだったって聞いていたけど。治ったのかな? 部屋の奥の方から随分と猫の鳴き声が聞こえるみたいだけどねー?
GM(悪人面のババア):「猫アレルギーなんて……勘違いだったのさぁ。……いまは、あたしらは野良猫を救助してかわいがる善良な夫婦だよぉ。信じておくれぇ」
ピノ:この部屋の奥から感じ取れる感情は恐怖、絶望……。とても尋常な状況とはおもえないっしょー?
――――――――――
【グラスランナーの特性】
虫や植物が感じていることをざっくりと理解できる特徴をもっている。会話ができるわけではなく、危険を感じていることを察しもり、ざわめきを感じ取れる程度のものであるが。今回のセッションでは老夫婦の家の異変に気づくのにひと役かった。
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GM:老夫婦はなにに使われていたのか不明な血のりがベッタリとこべりついた金具を取り出し、ヘラヘラと笑みを浮かべながら冒険者たちのまえに立ちふさがります。もはや戦闘は避けられそうにありません! 魔物知識判定をお願いします!
ピノ:(ころころ)……気をつけるっしょー。こいつら、……レッサーオーガだよ!……弱点はむき出しになっている。両腕だよ!
GM:魔物知識判定成功によってレッサーオーガに対する〈命中力に+1〉の補正が加わる。なお、レッサーオーガはまだ人化の状態を解いていない! レッサーオーガは人化状態では命中力、回避力、生命抵抗力、精神抵抗力の全ての値が〈-1〉となる。さらに最大HPと最大MPも〈-5〉。つまり、攻めるなら今がチャンス!
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【レッサーオーガ】
人肉を好む2メートルの筋骨隆々とした蛮族である。レッサーオーガの最大の特徴は人間に擬態することができることにある。レッサーオーガが人族の心臓を喰らえば、その個体の姿や思考を模倣し完全に成り代わることができる。そして心臓を喰えば喰うほど、擬態できる姿が増える特徴を持つ。知能は人間と同等であり〈真言魔法LV5〉まで使用可能である。厄介な敵である。オーガストリートの頭目の獣人もオーガ疑惑があるが、……その真偽を暴いたものはおらず、詳細は不明である。
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ピノ:(ころころ)……やったね! こっちの先制攻撃っしょー! んじゃ……ここで一曲歌わせてもらうっしょー。んじゃ奏でるよ。ポロロン♪〈モラル【⤴】〉
GM:ピノが呪歌〈モラル〉を奏でる。楽素【⤴】が蓄積される。
シン:うおおおおッ!! 震えるぞハート!!!……燃え上がるほどに……ヒートッッ!!!
ハル:油断大敵です。護りをかためますわ! 神聖魔法〈フィールド・プロテクション〉
ピノ:まずはレッサーオーガジジイを先にしばくっしょー
シン:だな。集中攻撃で殲滅すっぜッ! 〈挑発攻撃Ⅰ〉うおおおおッ! オーガにも成れねぇハンパモンの蛮族風情が。心臓を喰らいたけりゃ、喰らって見やがれ!!!!
GM:シンのすさまじい切れ味の攻撃がレッサーオーガAの右腕を斬り落とす!
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