最終話『エンディング』

 GM:ギルドマスターから受注したクエストをこなし冒険者たちは下町ギルドグランレイダーズにもどってきた。


 たった1日のできごとではあったけれど、3人は冒険者としての自信に満ちあふれている。そんな彼らのもとにギルドマスターのドーラが話しかける。



 GM(ギルマス):「おっ! おめぇら、良い面構えしてんじゃねぇか! もうヒヨッコ冒険者とは言えねぇなぁ」


 シン:あんがとよっ


 GM(ギルマス):「いい返事じゃねぇかっ。その黒猫がウルタールって猫か。ずいぶんとやつれてやがる」


 ハル:ウルちゃんずいぶんと弱まっているようです。たくさん栄養をあたえて、ゆっくり休ませてあげてください


 GM (ギルマス):「もちろんだ! それにしてもおめーら、ただの失せ物探しにしては、ボロボロじゃねぇかっ。あっはは」


 ピノ:いやーそれがねぇー。いろいろあったっしょー……


 シン:だな。一筋縄ではいかなかったな


 ハル:ですがこれぞ冒険って感じでしたわ(頭のヒマワリは凛と咲いている)


 GM(ギルマス):「ははっ。まあ、ギルドにまわってくるような依頼なんてだいたいはこんなもんだぜっ。これにこりずに下町ギルドにも顔だしてくれや。中央街のギルドの〈女神の微笑み亭〉に負けるのもくやしいからなッ。……期待してるぜ、期待のホープ」そういってギルマスのドーラは手を差し出す。



 シン:よろしくなっ!


 ハル:よしなにですわ


 ピノ:よろしくっしょー



 GM:(ギルマス)「そんじゃ。報酬の1000ガメルだ。……っと、今日はそんだけじゃねぇ。依頼主の坊主から預かっていたもんもオマケだ。まあ、ガキンチョのプレゼントだから、たいした値打ちにはならないだろうけどな。はっはは」そう言い、包にくるまれたアイテムをシンに渡す。


 シン:あんがたよ。また、よろしくたのむぜっ!



 GM:クエストをこなした冒険者たちはそのまま中央街区の宿にもどる。そして少年からもらった小包を開く


 シン:おっ……これは。もしや


 ハル:……これ、なんですか?


 ピノ:1000ガメルより価値がありそうな代物だねぇ……。というか、その10倍くらいしそうなお値打ち品っしょー



 GM:これはやがて魔剣の3英雄とよばれる冒険者たちの最初の物語





  ◇  ◇  ◇





【セッションを終えて】



 GM:お疲れさまでしたー! みなさんが進行に協力してくれたおかげで、当初の予定よりもはやく終えることができました


 シン(プレイヤーA):いやー。お疲れさましたっす!


 ハル(プレイヤーC):私もソード・ワールド2.5のルルブは読んでいましたがところどころで私も知らない情報とかおおくて面白かったです


 GM:ありがとうございます。実は直前に購入したサプリメントの〈エピックトレジャリー〉の情報をもりこんでいたので


 ハル(プレイヤーC):あー。私、まだ買えていません。あれは高いですからねwたしか4000円くらいだったような……??


 GM:そうなんですよね高いんですよ笑。でも、すごく面白い情報が書いてありまして……。それと、そもそもあんまり市場に出回っていないせいか中古本の価格も新品とそうそう変わらないという笑。エピックトレジャリーに限らず、サプリメント類はだいたい高いですねw お財布カツカツですw


 ハル(プレイヤーC):今回の舞台のベースになっている〈冒険の国グランゼール〉も3000円近いですからね。……お給料日前だと躊躇する金額です


 シン(プレイヤーA):今回のセッションがたのしかったんで一式購入しようかなとおもったんっすが、ボーナス時期になっちゃうかもなぁ……


 GM:そうそう。カドカワ系列のBOOK☆WALKERだと、ゲリラ的に50%オフとかやっていたりするので、ちょくちょく見てみるのもおすすめですよー!


 シン(プレイヤーA):電子書籍だと読みづらくないっすか?


 GM:ゲームマスターとしては同時に複数のサプリメントを開くことができるので、紙よりも使いやすかったりしますが、……紙好きな方には物足りないかもしれませんねぇ



 ずっと気になっていたことがあるのだ。プレイヤーBさんことピノさんがセッションが終わってからひとことも口を開いていないのだ。俺は少し心配になりプレイヤーBさんに話を振る。



 GM:ピノさんの徹底したロールプレイ精神、感動しました。最後までお疲れさまでした





 ピノ:ザザー……たのしかったっしょー……ザザー……そっちの世界のみんなが大変なときは……ピノ……ぜったいに……助けにいくから……ザザー……いつかまた会える日をたのしみにしてるっしょーっ……――プツンッ(回線が途絶えた)






 シン(プレイヤーA):ピノっち最後までプロだったな。すげぇ


 ハル(プレイヤーC):ですね。なんか、ピノさんと一緒に遊んでいると本当に異世界にいたんじゃないかなって気すらするほどでしたから


 GM:えーっと。みなさんはピノさんとは面識はないんですか?


 ハル(プレイヤーC):ないですね。ところでプレイヤーAさんも?


 シン(プレイヤーA):いやいや。初対面


 GM:不思議なこともあるものですねー


 一同:ですねー


 GM:さて、今日のセッションはこれで終わりです。代理のマスターでしたので至らない点なども多々あったかと思いますが、すこしでも日々の疲れを癒やしていただけたら、ゲームマスターとしてはこれ以上の喜びはありません


 シン(プレイヤーA):もちろんたのしかったぜ! タイムマネジメント大変だっとと思うけど、きちんと12時前に終えてくれてサンキューな!


 ハル(プレイヤーC):あー。まだ、夜の11時20分ですね。今日はシャワーあびてゆっくり寝ることができそうです。ありがとうございます!




 GM:いえいえ。それでは、今日はみなさんお集まりいただきどうもありがとうございましたー!!


 一同:はーい




 GMたのしかったな。引き受けてみてよかった。プレイヤーBこと、ピノさんについてはちょっと気になる感じがあったから、明日にでもLIMEで聞いてみるか。……ふわぁ。いまはとにかく……眠たい。


 俺は蒲団の上にバタリと倒れる。不思議と夢見心地の良い気分だ。そんなふわふわとした良い気分のなかで俺は眠りにつくのであった。




     《おしまい》



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