怠惰の数式、剰え口癖
花というのは脆いものだ。摘まねど二月過ぎれば枯れるというのに、態々手折られて三日で枯らす。あまつさえ抗う術を持たない。
仕方ない話ではある。何せ植物なのだから。聞く人が聞けばなんと心無いと喚きそうな事を何の気なしに考えて、苔に濁った水を替えた。本日は晴天。祝日の連絡板は、如何ともし難い大人しさである。
このような職に就いておきながらと言っては何だろうが、どちらかと言えば私は仕事よりも娯楽に呆けたい人間なので、このような機会は今後金輪際引き受けないと決意を固めている最中だったりする。本来なら今頃少女Eとご対面していたはずなのになぁ。
ぼやいても仕方ないし、仕事が減るわけではない。分かってはいるけれど、それにしたって頭の中というのはこの職とは反対に簡単に割り切れはしないものだ。仕方ない、何を言っても人間なのだから。すっぱり諦めるようになってからは幾分か生きやすくなったような心地がしている。生きやすくなったから良いというわけではないが。
さて、うだうだと並べても仕方ないのでさっさと終わらせようと思う。本日の業務は数学のテスト問題の作成代理。何とも面倒臭いものを引き受けてしまったものである。はぁ。
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