第18話 盗賊になろう

今、俺は街の外に来ている。

今回、街の外に来ているのは、外にも拠点を確保するためにと外にもモンスターを配置するためだ。

召喚したモンスターが、外でもちゃんと言う事を聞くのは、図らずしてゴブリンで経験済みだ。

多分、大丈夫だろう。

街の外は、北に山、東に川になっている。

西と南には平地が続き、西の奥には森が広がっている。

大陸の反対側の山まで続く、大きな森だ。

強力な魔獣がいたり、盗賊団の根城があると言われている。

別名迷いの森とも言われ、一度に迷うと出れなくなってしまうという噂がある。

千里眼でみた限り、大きな建物はないので、盗賊団は噂だろうと思っている。

どちらかというと、魔族がいるのではないかと睨んでいる。

良い隠れ蓑だ。


今回は森に入り、進化させたモンスターを召喚する。

レベル上げやダンジョンポイントが入ったら嬉しい。

高望みは、すまい。

森に入り、数キロ進んだ所に、大きな空間がある。

そこにログハウスを建て、モンスターを見張り兼門番にさせる。


あれから色々、モンスターも進化させた。

進化させたモンスターで錬金釜で新しいモンスターも誕生させた。

数が多くの紹介するのがめんど…大変でもあるので割合する。

今回は森に召喚するモンスターは、グレーターファングという。

ワイルドファングとグリフォンを錬金したモンスターだ。

ランクはデビルキングスライムと同じランクC。

召喚コストは3000LPだ。


やはりランクC からはコストが跳ね上がるようだ。

ランクCのモンスターは、だいぶ召喚出来るようになってきている。

登場するの時に、紹介しよう。


グレーターファングは、例えるならサイほどの体躯を持っている。

全体的スマートではあるが、大きくなったのは身体だけではなく口も特長だ。

人の頭ほどの物なら、易々と噛み千切れるほどの大きさをしている。

毛並みは固く黒っぽい。

ワイルドファングの時はグレーよりだったが、そこも変わった特長だろう。

《ステータス》も大きく上昇している。

速さと力に特化したスタイルだ。

スキルは咆哮がある。

番犬がわりには、ちょうどいいだろう。


今回、外に拠点を持とうと思ったのには、色々な訳がある。

まず始めに都市を落とすためには、敵の戦力が強すぎる。

色々な騎士の記憶を元にすると、ランクCのモンスターで、一般的な騎士の強さになるようだ。

それが、都市に3000~4000人以上いる。

さらに騎士のハイレベルな人はランクBと同等の力を持ち合わせている様子。

異世界の住人は、レベル方式だからか、強い。

もちろんこちらもレベルを上げれば負けないだろうが、初心者冒険者の経験値では、上がりにくいのだ。

そんな事もあって、違う道を探す事にしたというわけだ。


てかランクCからのモンスターは本当に高い。

現状、3000~4000体召喚するだけでも大変だ。

それと階層の事もある。

一般的な騎士のレベルは30~40。

っ事は世界から干渉されている内は、騎士はダンジョンに入ってくる事すら出来ない。

初級やら中級やら上級やら初めの説明にあったが、そのすべての人より、騎士はレベルが高く強い。

まだ初級ダンジョンで、このモンスターランクは異常なのだろう。

産み出すのすら一杯一杯だ。

初級ダンジョンで、上級ダンジョンに来る冒険者より強い騎士と渡り合えるモンスターを、召喚出来るのは誇ってもいいだろう。


とりあえずは、金を街から回収しつつ、外での活動を中心にしていこう。


それと4階層目が出来た。

ダンジョンが大きくなるまでに、本当に時間がかかる。

1階層目から2階層目は15日かかった。

2階層目から3階層目は40日かかった。

3階層目から4階層目は80日かかった。

飛躍的にダンジョンが大きくなるまでの時間が長くなっていっている。

このまま、倍間隔で拡張されるとするなら5階層目が160日、6階層目が320日、7階層目が640日、8階層目が1280日、9階層目で2560日、10階層目で5120日になる。

中級冒険者から上級冒険者になるまでで9920日。

年数にすると27年もかかる。

いや、それは流石にかかりすぎだろうから。

どこかしらで補整がかかるのかもしれない。

まーいいとして、本当に時間がかかるのは、かわらない。

ダンジョン内で、出来る事は限られる。

外に目を向けつつ、ダンジョンに戻るのが、今のベストなのだろうと思ったのだ。


外に拠点を置くには他の理由もある。

この異世界の文化レベルはまだまだ発展していない。

鉄道もなければネットもない。

そうなると物資はどうなるかといえば、人が運ぶ事になる。

貴重な品や珍しい品、都市ではなかなか手に入りにくい品もあるだろう。

そこを頂くわけだ。

情報が遅い世界では致命的だ。

上手くいけば、かなりの収益になる事は間違いないだろう。

これからはダンジョンマスターを廃業して、しばらく盗賊になろう。

その前準備が、拠点というわけだ。

錬金釜でモンスター×モンスター×アイテムだから、アイテムをゲットするチャンスでもある。

盗賊が出れば、物流も低下し都市にも悪影響が出るだろう。

都市は都市で時価をみて、商売するのもいいと思う。

金儲けをするには、悪いをするの一番だ。

ふふふ。


それと最近はダンジョンをイリナとミサカに任せるようにしている。

彼女達にお願いしているのは、ダンジョン内での、モンスターの数。

数日置きに間引く、冒険者狩り。

冒険者達の武器防具の管理だ。


モンスターの数が減れば増やさなければいけない。

最近のスライムの減りは、はやい。

いつも来る冒険者が、スライムに慣れた事もあるし、防具屋に売っている水耐性の装備品が出回っている事が大きいだろう。

鍛冶をするタイミングで、スライムが落とすアイテムを合成すると水耐性の装備品になるようだ。

水の心得というアイテムを使うみたいだ。

なかなかドロップ率は悪いようだが、市場に出回っている数は、そこそこあるみたいだ。

これも金になりそうな話だ。


それと彼女達には覆面をして冒険者と戦ってもらっている。

一応、顔ばれは避けたいってものあるが、一番は雰囲気だろう。

なかなか話のネタとしては面白い。

都市でも噂になるっていて、楽しい。

それでダンジョンに来る冒険者が増えれば嬉しいが、そこまでは高望みだろう。


彼女達にはモンスターもつけている。

初心者冒険者には遅れはとるまい。

彼女達のレベルが上がるのが楽しみだ。


閑話休題。


さて現在進行中の他のプロジェクトの話をしよう。

プロジェクト名、切り裂きジャック作戦だ。

キラーシャドウというモンスターに影ながら街の住人を切り裂いてもらっている。

3日~5日に1回のペースだ。

夜道を歩いている人で人気のない所を狙っている。

そのうち対応されると思うので、引き際が大切だ。

定期的に騎士に《変身》して情報を集めよう。

モンスターが街にいるとか、ばれたらヤバイ。

気を付けよう。

それで、キラーシャドウはシャドウとデーモンの錬金で生まれたモンスターだ。

ランクCで隠密性が高いからか、ステータスは低い。

ランクDと同じか、少し強いぐらいだ。

スキルに気配切断、影縫いがある。


まだまだばれはすまい。

ちゃんと切り裂きジャックとして、現場には、手紙を用意している。

騎士は、身元の確認で忙しいだろう。

それとキラーシャドウの特長は、シャドウというだけあり、影の中にいるようだ。

ようだ。ってのは、俺も正体がよくわからない。

影が伸びるというか具現化するというか、なんというか。

兎に角、影が伸びるて、握手も出来る。

それと影の中からナイフも、自在に出し入れ出来るようだ。

ナイフはどこから出てきているのか、本当に謎だ。

そんなこんなで、自発的に貯まった資源や、ダンジョン内での冒険者からの資源、街で定期的に稼ぐ金貨などで、だいぶ貯まった。


もちろん途中途中で、モンスターの研究もしている。

節度を守れば問題ないだろう。


現在のDP24350、LP18526だ。

金貨は155枚になる。


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