第16話 スピードアップ☆
前回もDPを使いすぎたので、今回も金を稼ごうと思う。
まず武器だが、特に大国で使われる物はないようだ。
それぞれが武器を調達するみたい。
先輩騎士に連れられ馴染みの店に行くことが多く、そのお店産が多いのは仕方ないだろう。
そして日々、初級冒険者が落とす武器も売る予定だ。
かれこれ初級冒険者の装備の数だけでも、60組はあると思う。
王国騎士のも会わせると100組だ。
奴隷のドワーフを買って手入れと変化を付けさせた後、市場に流すのがいいだろう。
バレる心配は、限りなく低いと思われる。
武器屋の親父の記憶が元だ。
間違いないだろう。
流石は王国騎士なのか、レベルが低くても良い武器と防具だった。
どこの装備品だろうと、金貨1枚以上は固い。
旨すぎる。
初級冒険者の方はピンキリだが、たまに掘り出し物あるのと、流石に武器や防具なだけあって、最低額でも銀貨数枚はする。
二束三文でも、塵も積もれば山となる作戦だ。
というか、ただ邪魔なだけってのもあるが。
まーいい。
一組、上下の防具、靴、手甲、武器2個あるのだ。
金貨、1枚以上はなるだろう。
それが60組だ。
それでドワーフは購入した。
金貨、15枚もした。
ドワーフは普通の奴隷だ。
住む場所もいるし、火事をする場所もいる。
という事で、火事が出来る物件を賃貸した。
毎月金貨10枚もするが、火事ができ、ある程度のスペースや部屋数がないとよくないと思い、借りた。
そのあとも売り子と家事をする人間も購入。
ドワーフと人間奴隷を、ここで住まわせる事とする。
ここまでで、かかった費用が金貨を35枚。
1ヶ月の食費分を、人間奴隷に管理されて36枚。
賃貸なので。来月分も合わせると46枚だ。
残りの金貨がなくなってしまったが、元が取れればいいし、街での拠点は必須だ。
そのための《ワープ》だ。
武器の運搬やDPやLPの補充、イリナとミサカの様子やらダンジョン内でもやることがある。
必要経費だろう。
さて下準備は完了した。
ドワーフに装備品の整備も順調に終わっていっている。
研ぎや張り替えだけでも、充分に店に出しても良いレベルだろう。
今回はその武器、防具をフリーマーケットの様な市場で売る事にする。
別名、蚤の市とも言われている。
ここの都市では、週始めに1度だけ開催されるのだ。
外からの来る人も多く、すごい人数になる。
蚤の市では場所代がかからないってのも大きい。
自分が使ってた物で、使わなくなった物を他に回すのが目的だろう。
王国全体の消費を抑えるためかもしれない。
まーわからないが。
それで、今はサトシ改めアベルになっている。
お一人様、冒険者のイケメン君だ。
というか流石、異世界なのかイケメンしかいない。
マジ、リア充ばっかりだ。
女子も整った顔が多い。
見ていて気分が良いのは、仕方ないだろう。
さて蚤の市は南側の城門、入り口付近で朝早くからやっている。
場所は早い者勝ちという自由さ。
流石、異世界だ。
朝早くから、ドワーフと人族の奴隷を行かせてある。
売り切れか夕方には帰ってくるように行ってあるから、夕方頃に合流しようと思う。
人を信じすぎかと思われるかもしれないが、奴隷は裏切れないようになっている。
契約書には魔法がかかっていて、奴隷の履歴が見れるようになっている。
奴隷の紋章から契約書に奴隷の行動の詳細が見れるのだ。
悪さをすればすぐバレるし、禁止事項を言い渡した事を言えば、それもバレる。
少しでも頭の回る奴隷は、そんな事はしないだろう。
それと奴隷救済は、確かにあった。
だいたいの奴隷は2年~3年、我慢すれば、普通の市民に戻れるというものだ。
最低限賃金は、月に銀貨5枚。
それが身元金の返済に、使われるようだ。
つまり2ヶ月で金貨1枚を分を、返済する事が出来る。
1年で金貨6枚だ。
衣食住がある状態で、月に五千円。
いいと思うか悪いと思うかは、人それぞれだろう。
いや、悪いか。
娯楽なし。ほぼ言いなりで2年~3年だ。
やり直しが効くと思えばいいが、やりたくはないだろう。
更正させる教育の一種なのかもしれない。
だいたいの奴隷は、奴隷主に奴隷解放後も雇われる事も多いようだ。
そら、2、3年も一緒に過ごせば、阿吽の呼吸も分かる。
楽な相手なら、確かに雇うかもしれない。
そこで雇われたお金を貯め、一人立ちするのもいいし、そのまま雇われるのもいいし。
って所だろう。
それと1年以内に奴隷商に戻ってきた奴隷、始めからやり直しになるようだ。
何度か戻ってきて態度の悪い奴隷や、出来の悪い奴隷は鉱山行きになるようだ。
鉱山行きになったら永久奴隷になり、死ぬまで働く事になる。
人生のやり直しにキップは、甘くはないのだろう。
人は人に一番、残酷に成れるってのは、あながち間違いではないのかもしれないな。
それと我らが魔族奴隷は、そんなに甘くない。
ほぼ鉱山行きになる。
少しの期間で、売れなければ即鉱山だ。
そら、目も死ぬだろう。
お先真っ暗とは彼等の事だろう。
閑話休題。
奴隷の事はさておき、金稼ぎパート2だ。
金稼ぎといえばオリバーク。
オリバークといえば金稼ぎだ。
マジ、ナイスなスポンサーだ。
アベル君は冒険者を辞め商人になってるから、他の冒険者をターゲットにしてある。
名前はロドリゲス君かチャーリー君だ。
彼らはお一人様の冒険者でスライムをちょくちょく狩って帰っていく。
休みの日もあるから、今日ダンジョンに表れた残念な子にする事にする。
アベル君は、結構前から変身体として使っている。
商人に見えるよう洋服も買ったし、商人ギルドでも登録を済ませてある。
そのまま彼を使う事を考えると、別の人物になるのは仕方ないだろう。
それとスライムの塩は冒険者ギルドでの、買い取り額は銀貨1枚にもなるようだ。
塩が千円もするのだ。
調味料スゴい。
ダンジョンで1日に10体倒せば金貨1枚。
週休二日で22日で金貨22枚。
セカンドスライムの塩は銀貨3枚もする事を考えると、もっと稼ぐ事がだろう。
初心者冒険者には、なかなか良い稼ぎになるだろう。
それとダンジョンでスライムだけが出るダンジョンは、今の所、確認されてないみたい。
色々なモンスターが出るってので、有名なのがダンジョンらしい。
そらそうか。
気を付けよう。
そして、最弱なスライムに会えるのは、幸運らしい。
弱い癖に、意外に小遣い稼ぎになる。
そんなスライムだからこそ、すぐ討伐されて意外に探してもいないのが、スライムという魔物らしい。
都市では、ダンジョンにはスライムしかいないって事になっている。
だからか、スライムの塩を産業にしようって案も出ているらしい。
が、初級ダンジョンでの死亡率も多いって事で、これまた揉めているようだ。
死亡理由が分かってないのも、問題になっている。 いてはいけないモンスターがいるのでは?とか致死率の高い罠があるのでは?ってのは噂で、あるみたい。
そんな事がある中での、産業化だ。
そら言い合いにもなるだろう。
なかなか難儀な生き物なのが、人間というかなんというかだ。
それはさておき、まーいいとしてだ。
ロドリゲス君が来てくれたみたい。
袋にしてオリバークからの、金稼ぎツアーに行きますかね。
なかなか忙しくなって来たのは、気のせいではないだろう。
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