第49話帰り道
俺たちは久しぶりにあったちーちゃんこと北山千鶴と帰っていた。
「それにしても久しぶりだなー。どれくらいぶりかなー?」
「そうだねー。8年ぶりとかそんなとこじゃないー。でもおにぃーちゃんに会えて嬉しいよ。」
「それは俺もだよ。そういえば神奈と同じ学年ってことは同じクラスではなかったのか?」
「そうね。千鶴が同じ学校って今日まで知らなかったし。」
「もー神奈ちゃんなんだかつめたくないーってそういう私もこの前まで知らなかったんだけどね。」
「まあ近所っていってもそんなに近くないしな。」
確か千鶴は隣町に当時住んでいて親戚の家に遊びに来る時に一緒にきてその時にたまたま出会って一緒にあそんでたんだっけな。
「ちーちゃんは今はどこにすんでるの?」
「今はこの学校に決まってから親戚のおうちに下宿させてもらってるって感じかな。」
「そうだったのか。」
「てかおにぃいつまでちーちゃん呼びなのやめてよ気持ち悪い」
と神奈が棘のある言い方をしてきた。まあこれくらいはジャブなかんじだが確かに高校生の子にちーちゃん呼びなのは気持ち悪いかもしれないな。
「あーごめん。ちー・・・千鶴ちゃんもごめんね。」
「えー!全然ちーちゃん呼びでいいのにーてかそっちで呼んでほしいし。」
「そうか。ちーちゃんがそれでいいんだったらそう呼ぶけど。」
というと神奈にの方向から冷たい空気が漂ってくるような感じがしてたまらなかった。
「千鶴もちょっとベタベタしすぎなんじゃない?」
「そうかなー?神奈ちゃんもそうしたらいいんじゃない?」
そう言われた神奈はすごく怖い顔になっていた。神奈が俺なんかに引っ付きたがるわけないだろうからな。
「はー!そんなことしないし!おにぃも困ってるから言ってんの!」
「そーなのおにぃーちゃん?」
「まああまりひっつかれると照れるというかなんというか。」
「そっかー。じゃあ今日はもうやめとくね。」
今日はってなんだよ。また違う日になったらするのかとおもってしまう。
「あ!私もこっちだから今日は会えて嬉しかったよ!また明日ねー!」
「ああまたな!」
と駆け足で千鶴は走って行った。なんだか元気な子だなとおもってしまった。
「なに鼻の下伸ばして気持ち悪い。」
と神奈には冷たくされてしまう。
「さぁ俺たちも帰るか。」
とこれが北山千鶴との再会でありこの子もかけがいのない俺に転機を与えてくれた人だ。
まだその話は当分先だけどまあまだまだ語り尽くさないほどこの高校時代は濃密でありすごく大切なひとときだ。
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