第48話険悪?

俺は正直今日この日までこの子のことを忘れていた。小学生の時家が近かったこともありよく遊んでいた女の子がいた。その子は神奈と同い年で僕より一つ下の女の子だった。

そうその子はいつも俺のことを和樹おにぃーちゃんと呼んで慕ってくれていた一つ下の女の子それが北山千鶴だった。


「和樹おにぃーちゃん?どうしたの?私のことわすれちゃった?」


と聞く女の子。確かに会って話すのはだいぶ久々すぎて見た目では誰だかわからなかった。大きくなったとはいえ身長は俺よりも小さめで髪はゆるふわウェーブのちょっと茶髪がかったかんじだった。でも一番変わってるところといえば胸が大きかった。確実に神奈や那月よりも大きめだった。

見た目ではわからないといったが俺を呼ぶ言い方で記憶が蘇った。


「もしかしてちーちゃん?」


「そーだよー!和樹おにぃーちゃん!」


と言い俺の腕に抱きついてきた。この人懐っこい感じは昔と同じだった。昔から何かあるごとに抱きついてきていたからこの子はだきつきぐせがあるんだなと思っていたほどだ。


「久しぶりだな。ちーちゃんも同じ学校に入学してたんだな知らなかったよ。」


「ほんとだよー。和樹おにーちゃんが外であまり遊ばなくなってから全然会うことなかったんだもん!」


「でもそんなでよく俺がここにいるってわかったな。」


俺もこの子がこの学校にいると思ってなかったし俺も小学生の頃よりでかくなってわかりづらいとおもうけど。


「こないだの期末テストの順位表でおにぃーちゃんの名前があってほんとにおにぃーちゃんかなって廊下を歩いていたら神奈ちゃんと一緒に歩いているのが見えたからそうだってなったんだよ!」


「そうだったのか。でもほんとに久しぶりだな。てかそろそろ離れてくれないか?」


なんだか俺の後ろからすごく冷たい空気が来ているような気がしてたまらなかった。後ろをみたらすごく不機嫌そうな神奈がこっちを見ていてすぐに前をむいた。

そんなに冷たい目で見なくてもいいだろう。お前も知っている子なんだからと思いつつも


「えー!いいじゃん!」


とちーちゃんが行った時に


「言い訳ないでしょ!兄から離れなさいよ千鶴。」


「あー神奈ちゃんも久々だねー!同じ学校って知らなかったよ。」


「私もよ。」


なんだか二人の雰囲気がすごく悪い感じがするんだけどこの二人って仲悪かったけな?


「神奈ちゃんまだおにぃーちゃんにべったりなのー?そろそろ兄離れしたらー?」


「あんたには関係ないし別にべったりでもないし。」


「そうかなー?」


「そうだし。それより離れなさいよ。おにぃも千鶴からはなれなさい!」


と神奈に言われてとりあえずちーちゃんと距離をとった。この状態の神奈に逆らっていいことはないだろうしな。


「まあまあとりあえずひさびさにあったんだから一緒に帰りながらはなそう。な神奈。」


「私はいいよー!」


「わかった。」


と二人の了承を得たのでとりあえず歩き始めることにした。

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