第320話 ネットカフェで情報収集
健康ランドで、風呂に入ったあと、併設されているレストランで食事をする。
かつ丼や、冷やしうどんを食したあと、駅近くのネットカフェに移動する。
「色々と助かったな……」
ネットカフェのカウンターで、個室を割り当てられた俺は、個室に入ったあと、思わず、そう呟く。
昔のネットカフェではよくあったことだが、昔のネットカフェでは個人情報の提示を求められることはなかった。
携帯電話すら満足に普及していなかった時代だからこその弊害とも言えるが……。
「――さて……」
椅子に座ったあと、パソコンの電源を入れる。
するとOSが立ち上がる。
「かなり古いOSだな……」
俺が社会人をしていた時代よりも20年以上前のパソコンとOSだ。
古いと言えば古いのは、俺の感覚からしたら当然のことと言える。
パソコンを起動したあとは、情報を収集するためにホームページを開く。
「CGIとか使われていない原始的な言語で組まれているのか……」
ホームページには殆ど動画は使われていない。
それどころが画像すら満足に使われていない。
「20年以上前のホームページってこんな感じだったな……」
殆どが文字だけで構成されているホームページを見ながら、俺はURLを直接入力して20年以上前に存在していた検索サイトを表示する。
もちろん、モフーという検索サイトではあったが、そんな検索サイトも9割以上が文字だけで構成されており、表示されているバナーにはISDNの加入割引という広告が!
「そういえば、ADSLって、俺が社会人になってから某通信企業を皮切りにサービスが開始されたんだよな……」
懐かしいな……。
そう考えながら、俺は自分が住んでいた住所を打ち込んで何かニュースになっていないのかを調べていくが……。
「とくに事件性のあるような事はないか……」
検索の幅を広げる。
ここ5年の間、何か変わったニュースがないのか確認する。
「やっぱり何もないな……。そうなると……パソナ・ウェーブについて調べてみるか」
パソナ・ウェーブについて打ち込んで調べる。
それでも何もHITはしない。
次に四国を選ぶがそれでもHITはせずに、俺は思わずため息をつく。
「やっぱり情報が足りてないな……」
それと同時に施設がどういうモノなのか? という事に疑問を抱く。が、俺が社会人をして20年以上が経過した頃に存在していた画像を多用した地図もないので、詳細を調べることができない。
「どうするか……」
情報を得ようとしても、その情報事態が殆どネット上にない。
まったく、困ったものだ。
「あ、そういえば……」
たしか20年前の検索サイトには登録型検索エンジンと、ロボット型検索エンジンというのが存在していたことを思い出す。
そして、俺が今、利用している検索サイトは、登録型検索エンジン。
「それなら、ロボット型検索エンジンを採用している検索サイトを利用してみるか?」
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます