第274話 カズマ VS ワーフランド王国軍

 もちろんレベル制限を解除する為にyを選択する。

 すると――、




 ――レベル制限を解除しました。

 ――レベルの上限がLV500まで拡張されました。

 ――ステータスの上限が1200まで解放されました。

 ――レベルの上限が解放されたことで精霊魔法【火】の取得が解除されました。

 ――レベルの上限が解放されたことで精霊魔法【水】の取得が解除されました。

 ――レベルの上限が解放されたことで精霊魔法【土】の取得が解除されました。

 ――レベルの上限が解放されたことで精霊魔法【風】の取得が解除されました。




 赤いウィンドウの中にログが更新されていく。

 俺は、すかさず戦闘が始まる前にステータスをポイントで限界まで上げると共に精霊魔法のレベルをMAXまで上げる。

 そしてステータスを確認。




●田中一馬(たなかかずま) 18歳 精神年齢41歳


ステータス


▲【レベル】250←NEW!

【物理攻撃力】1200

【物理防御力】1200

【移動回避力】1200

【魔法攻撃力】1200+999

【魔法防御力】1200+9999


【残りポイント】3999




魔法


 魔法欄一覧

『回復魔法LV10』

『氷魔法LV10』

『雷魔法LV10』

『水魔法LV10』

『風魔法LV10』

『土魔法LV10』

『火魔法LV10』

『精霊魔法【火】LV10』

『精霊魔法【水】LV10』

『精霊魔法【土】LV10』

『精霊魔法【風】LV10』

『融合魔法LV10』




スキル


『片手剣LV10』

『徒手空拳LV10』

『弓スキルLV10』

『投擲LV10』

『イーグルアイLV10』

『状態異常無効化LV10』

『マルチロックLV10』

『自動追尾LV10』

『肉体防御LV10』

『騎乗LV10』

『クリエイターLV10』

『錬金術師LV10』

『付与術師LV10』

『連続魔法LV10』

『合成魔法LV10』

『話術LV10』

『疾風迅雷LV10』

『砂上踏破LV10』

『空間把握LV10』

『金剛LV10』

『衝撃耐性LV10』

『殺意感知LV10』

『罠感知LV10』

『魔法防御耐性LV10』

『物理防御耐性LV10』


称号


【称号】

▲アイスマン

▲裏切られし者

▲童貞卒業

▲復讐者

▲酒飲みの王

▲浪費家

▲魔王軍の天敵

▲英雄

▲勇者

▲魔神

▲三勇者を滅ぼし者

▲同族殺し

▲聖人




 システムウィンドウから、ステータスを確認したあと閉じる。

 とりあえず準備できる事はした。

 深く息を吸い吐いたところで、前方の騎士や兵士たちから怒号とも取れる叫び声が上がる。

 そこで、俺は気が付く。

 エミリアの母親――、女王の演説が終わり戦闘の狼煙があげられたことに。

 チラリとエミリアの方へと視線を向ければ、心配そうな表情を浮かべて俺の方を見てきているが、俺は親指を上げて問題ないと告げる。

 その間にも馬に乗った騎士達が俺目掛けて突撃してくる。


「――さて……やるか……。右手を前方へと向ける。『精霊魔法【土】LV3魔法アース・チェスト』」


 さっそく手に入れたばかりの土の精霊魔法を発動。

 馬を操り急速に接近してきていた馬の脚を土が覆い尽くし、それらは高負荷の重力を発生させ鈍足にさせる。

 それが本来の魔法の効果であったが、ゲームとは違い、現実では慣性の法則というのが存在する。

 そのために、唐突に足に高負荷――、超重量の荷物を背負った馬たちは一斉に自身が進んでいた進行方向という慣性力と、急減速により次々と骨を折っていき、全ての馬が四肢を降ると同時に、乗っていた騎士達も荒野の上に投げ出される。

 百人を超える騎士達が一斉に落馬した様子を見ていた獣人国の貴族たちが一斉に立ち上がると、何が起きたのか理解できないと言った表情を浮かべていたが、俺は無視し、騎士達に向けて走る。


「くそっ! ――い、一体、何が!?」


 一人の獣人国の騎士が立ち上がりかけたところで、男の腕をひねり上げると同時に折る。


「ぐああああああ」


 盆地に響き渡る絶叫――、その場で、こちらに反応した別の騎士目掛けて跳躍し一足飛びで目の前に降り立つと顔面につま先で蹴りを入れて失神させる。


「隊列! 隊列を立て直せ!」

「馬は、もう使い物にならん!」


 先制攻撃とばかりに地の精霊魔法で足を止めたあとは徒手空拳で、体勢を立て直す前に騎士達を制圧していく。

 そして、戦闘開始わずか5分で、先行していた騎士達の9割の意識を刈り取った。


 俺は残りの騎士達に視線を向ける。

 そこには見知った顔が見える。


「クレアか、なるべくエミリアと知り合いの奴をボコすというのは後味が悪いからやりたくないんだが、降参してくれないか?」

「――ふ! ふざけ……」

「だよな」


 すでに聞かなくても答えは分かっていた。

 俺はクレアの腹に掌底を放つ。

 それだけでクレアは悶絶し、体をくの字にして草木が芽生えていない荒れ地に倒れた。


「これで残りは兵士だけだが……、面倒だな」



 本当は、もう少し、俺の力を見せても良かったんだが、だんだんと面倒になってきた。



「一瞬で勝負をつけさせてもらう!」


 頭上に手を上げる。

 そして、LV10の火属性魔法を発動。


「メテオストライク!」


 俺の力ある言葉と共に、天空を覆っていた灰色の雲が突然! 赤くなると同時に盛り上がり円形に割れる。

 空から降ってくるのは直径50メートルを超える隕石――、岩石の塊。

 それは、俺と向かってくる兵士たちの間の地面に着弾すると巨大な轟音と共に爆発し様々なモノを空へと舞い上がらせる。

 周囲には衝撃波が広がり、無数の岩や小石や砂を舞い上げる。

 そして、隕石の衝撃による砂塵が収まったところで、俺以外立っているモノが居ない中で――、


「勝者! カズマ!」


 ワーフランド王国軍を俺一人で瞬く間に壊滅させてしまった。

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