第273話 ステータスが更新されたようだ!

 俺が、ワーフランドに到着してから2週間が経過し、力を見せる為の儀式が始まる当日。

 近衛騎士団に案内された場所は、


「オルター盆地ですか……」


 共に一緒に来ていたエミリアが表情を曇らせて呟く。


「オルター盆地?」

「はい」

「何か曰く付きの土地なのか?」


 俺は、システムコマンドからMAPを呼び出し確認をするがMAP表示は『error』のままで進展はない。

 それにオルター盆地なんて、アルドガルド・オンラインをプレイしている時には、新ストーリーパッチ予定表含めて存在していなかった。


「ここには、元々、獣人と人間が共存している村がありました」

「ありましたって事は、今は――」

「はい。人間族が、利権を得る為に獣人と和平を望んでいた人間が邪魔になったのでしょう。獣人族が手にしていた鉱物資源を手に入れる為という名目で攻め込んできたのです。その結果、商業都市であったオルターは壊滅しました」

「壊滅?」

「一人の生き残りも存在していなかったのです」

「そうか……。――で、獣人族が一斉蜂起して戦争に?」


 コクリと頷くエミリア。


「――でも、昔の話なんだろう?」

「はい。100年前の話です。ただ……、それらは私達獣人族の中には教訓として――、戒めとして教えられていますので」

「なるほどな……。そりゃ曰く付きの土地だな。しかも、その場所に人間族の俺対――、」


 俺は視線を前方に向ける。

 そこには、近衛騎士の鎧を着た騎士達が百人強。

 他には兵士が4桁はいる。


「冒険者も投入したのか……」


 思わず俺は溜息をつく。

 なりふり構わず、俺を殺しにきていると。


「カズマ。大丈夫ですか? カズマが強いことは知っています。――でも……」

「大丈夫だ」

「――では、カズマ殿。儀式を始める場所まで案内します」


 抑揚の無い声で、俺はワーフランド王国軍と相対する場所まで案内される。

 エミリアは、リオンやイドルと共に、オルター盆地を囲うように作られている観客席に案内されていく。

 そんな姿を、視線の端で確認しつつ、俺は戦いが始まる前に自身のステータスを確認する為に、ステータス画面を開く。


 


●田中一馬(たなかかずま) 18歳 精神年齢41歳


ステータス


▽【レベル】250←NEW!

【物理攻撃力】999

【物理防御力】999

【移動回避力】999

【魔法攻撃力】999+999

【魔法防御力】999+999


【残りポイント】4958




魔法


 魔法欄一覧

『ヒールLV10』→『回復魔法LV1』へ進化が可能←NEW!

『氷魔法LV10』

『雷魔法LV10』

『水魔法LV10』

『風魔法LV10』

『土魔法LV10』

『火魔法LV10』

『融合魔法LV10』




スキル


『片手剣LV10』

『徒手空拳LV1』←NEW!

『弓スキルLV1』←NEW!

『投擲LV10』

『イーグルアイLV10』

『状態異常無効化LV10』

『マルチロックLV10』

『自動追尾LV10』

『肉体防御LV10』

『騎乗LV10』

『クリエイターLV10』

『錬金術師LV10』

『付与術師LV10』

『連続魔法LV10』

『合成魔法LV10』

『話術LV10』

『疾風迅雷LV10』

『砂上踏破LV10』

『空間把握LV10』

『金剛LV10』

『衝撃耐性LV10』

『殺意感知LV10』

『罠感知LV10』

『魔法防御耐性LV1』←NEW!

『物理防御耐性LV1』←NEW!


称号


【称号】

▲アイスマン

▲裏切られし者

▲童貞卒業

▲復讐者

▲酒飲みの王

▲浪費家

▲魔王軍の天敵

▲英雄

▲勇者

▲魔神

▲三勇者を滅ぼし者←NEW!

▲同族殺し←NEW!




 ――ん? いくつか新しい項目が増えている事に気が付く。

 周囲を確認すれば、エミリアの母親が今回の事の経緯を説明していく。

 それを聞きながら、まだ開始まで時間がありそうだと思考し、ステータス画面をチェックしつつ、上げられるスキルを全てLV10まで引き上げる。

 次に――、ヒールの魔法を進化させる為に選ぶ。

 すると視界にアイコンが開きログが流れる。




 ――『ヒールLV10』を、『回復魔法LV1』へ進化しますか?(y/n)




 迷わず、Yを選ぶ。

 



 ――『ヒールLV10』を、『回復魔法LV1』へ進化させました。

 ――『回復魔法LV1』へ進化したことで、回復量が10倍に跳ね上がります。

 ――『回復魔法LV1』をレベルアップしますか?(y/n)


 


 再度、確認のログが流れる。

 もちろん、レベルアップを選ぶ。




 ――スキル『回復魔法LV10』に到達しました。

 ――スキル『回復魔法LV10』に到達した事により、称号:聖人を獲得しました。

 ――称号:聖人を獲得したことで、封印されていた回復魔法が解除されます。




 解除しますというログが流れると同時に、別ウィンドウが開く。




 ――回復魔法『ヒール』を取得しました。

 ――回復魔法『エクストラヒール』を取得しました。

 ――回復魔法『グレーターヒール』を取得しました。

 ――回復魔法『ハイヒール』を取得しました。

 ――回復魔法『フルヒール』を取得しました。

 ――回復魔法『エリアヒール』を取得しました。

 ――回復魔法『エリアグレーターヒール』を取得しました。

 ――回復魔法『エリアハイヒール』を取得しました。

 ――回復魔法『エリアフルヒール』を取得しました。

 ――回復魔法『リザレクション』を取得しました。

 ――回復魔法『キュアポイズン』を取得しました。

 ――回復魔法『カーズキャンセル』を取得しました。




 一気に習得した回復魔法が流れた。

 俺は更新されたステータスを再更新する。




●田中一馬(たなかかずま) 18歳 精神年齢41歳


ステータス


▲【レベル】250←NEW!

【物理攻撃力】999

【物理防御力】999

【移動回避力】999

【魔法攻撃力】999+999

【魔法防御力】999+9999


【残りポイント】4935




魔法


 魔法欄一覧

『回復魔法LV10』

『氷魔法LV10』

『雷魔法LV10』

『水魔法LV10』

『風魔法LV10』

『土魔法LV10』

『火魔法LV10』

『融合魔法LV10』




スキル


『片手剣LV10』

『徒手空拳LV10』

『弓スキルLV10』

『投擲LV10』

『イーグルアイLV10』

『状態異常無効化LV10』

『マルチロックLV10』

『自動追尾LV10』

『肉体防御LV10』

『騎乗LV10』

『クリエイターLV10』

『錬金術師LV10』

『付与術師LV10』

『連続魔法LV10』

『合成魔法LV10』

『話術LV10』

『疾風迅雷LV10』

『砂上踏破LV10』

『空間把握LV10』

『金剛LV10』

『衝撃耐性LV10』

『殺意感知LV10』

『罠感知LV10』

『魔法防御耐性LV10』

『物理防御耐性LV10』


称号


【称号】

▲アイスマン

▲裏切られし者

▲童貞卒業

▲復讐者

▲酒飲みの王

▲浪費家

▲魔王軍の天敵

▲英雄

▲勇者

▲魔神

▲三勇者を滅ぼし者

▲同族殺し

▲聖人




 レベルの部分以外は全てが更新されている。

 何よりも、魔法防御力が跳ねあがっていることに驚きだ。

 俺は女王の演説が続いている中、レベルの項目をクリックする。




 ――レベル制限を解除しますか?(y/n)




 すると、赤いウィンドウが開くと同時にレベル制限解除するか否かのログが流れた。




  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る