第83話 森林の中の町(1)

 ハイネの町を出て、数日が経過し、その間にもエミリアに向けてのリオンによる魔法の講義が、毎日のように行われていた。

 俺は、その声を御者席で聞きながら馬の手綱を操る。

 どうやら、エミリアは、かなり魔法に関して貪欲に学んでいるらしく、リオンもエミリアを俺の妻だと認めてからは協力的だ。


「俺も今後の事を考えると、色々と考えないといけないな」


 他に残っている勇者組は2人。

 正直、魔王なぞどうでもいいが、勇者組は許さない。

 そうなると、やはりステータスはカンストしているから仕方ないとして魔法とスキルの充実は急務と言える。


「一応、チェックしておくか」


視界内に表示されているカーソルを動かし現在の状態を確認しておく。




ステータス


【レベル】250

【物理攻撃力】999

【物理防御力】999

【移動回避力】999

【魔法攻撃力】999+999

【魔法防御力】999+999


【残りポイント】4995




魔法


 魔法欄一覧

『ヒールLV10』

『氷魔法LV10』

『雷魔法LV10』

『水魔法LV10』

『風魔法LV10』

『土魔法LV10』

『火魔法LV10』



スキル


『片手剣LV10』

『投擲LV10』

『イーグルアイLV10』

『状態異常無効化LV10』

『マルチロックLV10』

『自動追尾LV10』

『肉体防御LV10』

『騎乗LV10』

『クリエイターLV10』

『錬金術師LV10』

『付与術師LV10』


称号


【称号】

▲裏切られし者

▲童貞卒業

▲復讐者

▲酒飲みの王

▲浪費家

▲魔神




「――ん? 復讐者?」


 新しい称号が追加されている。

 称号の内容を確認しておく。




▼復讐者


称号にセット効果


・虐めという犯罪を犯した人間への攻撃に10倍の補正が掛かる。

・かつて自分を貶めた人間からの懇願の声をスルーする事が出来る。




「これは、またタイムリーな称号だな。それよりも、アルドガルドオンラインの世界では、復讐者という称号はなかったよな?」


 もしかしたら、この世界特有のモノなのかも知れないな。


「後は、毒解除と麻痺解除の魔法とか欲しいところだな。俺は状態異常無効化があるがエミリアはないはずだし。そうなると教会で魔法を使ってもらう必要があるか」


 次の町についたら教会に行くことを念頭に置き、行動するとしようか。

 そう考えているうちに地平線に小さな町が見えてきた。



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